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「刺青があるからMRIが不安だった」30歳で乳がんが発覚…3児のシングルマザーを直撃

日刊SPA! / 2024年11月2日 8時54分

 Rinaさんは、自身の経験を多くの人たちに共有したいと話す。その意図はこんなところにある。

「多くの人に呼びかけたいのは、検診に行ってほしいということですね。特に、昔の私のように健康体で、病気なんて無関係だと思って生きている人がいたら尚更です。がんになってから、どうしてもがんになった理由を知りたくて、BRCA遺伝子検査も受けました。すると、私の乳がんは遺伝性を否定されたんです。つまり、身内にがん罹患者がいないというのは何の気休めにもならないんです。

 人はいつ、どんなタイミングで病気になるかわかりません。悪い予想を打ち消すためにも、勇気を出して検査をしてほしいなと思いました。実際、SNSを見てくれた人から『検診に行きました』と報告をもらうと、嬉しい気持ちになります。今、免疫力が低下している状態の私は、以前のように人前に出てなにかパフォーマンスはできないけど、そういう形で役に立てているんだなと思うんです」

 日常は突然脅かされる。人生はある境界で健常者から患者に色分けされ、世界は一変する。「それでも、できることはある」――きっとRinaさんならそう言うに違いない。極限の状態でも誰かしらの役に立てる。そう信じて発信するRinaさんの闘志の奥底に、家族愛の究極をみた。

<取材・文/黒島暁生>

【黒島暁生】
ライター、エッセイスト。可視化されにくいマイノリティに寄り添い、活字化することをライフワークとする。『潮』『サンデー毎日』『週刊金曜日』などでも執筆中。Twitter:@kuroshimaaki

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