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アフリカへの中古車輸出業撤退から中古車買取り事業に転換したハッピーカーズ・新佛社長「今思えば、好き勝手に生きることに一生懸命だった」

日刊SPA! / 2024年11月13日 8時48分

 タンザニアに拠点を移してすぐ、地元の人たちに事業を知ってもらうため、さまざまな取り組みを行ったという。

「まずは大々的に、新聞広告を打つことから始めました。現地のトレードショーに日本からラッピングして船積みした車を出展したり、一流ホテルを貸し切って駐タンザニア大使やタンザニア銀行の重役といった要人からマスコミまでも招いてパーティを開いたり、売り込むためなら片っ端から何でもやりましたね。

 現地の電話帳を引っ張り出して、スタッフと一緒にスワヒリ語でアフリカ人の社長に電話をかけてアポをとり、バスで道なき道を進みながら、文字通り命がけでクライアントを訪問し、中古車の売り込みを行う日々。

 しかしながら、生半可なパーティーも、にわか仕込みの訪問営業も、簡単にうまくいくほど世の中は甘くありません。たちまち僕は、にっちもさっちもいかなくなってしまい、その年の暮れにやむなくアフリカからの撤退。そして同時に、中古車輸出ビジネスからの撤退を決意したのです」

◆◆「まずは湘南から中古車ビジネスで一番になろう」

 ゼロからのスタートを切るために日本に帰ってきた新佛社長。なぜアフリカでの中古車輸出業は失敗したのか?

「アフリカでのビジネスが失敗した原因はたくさんありますが、中でも特にネックになったのは、英語ができなかったことです。日本語でも商売を進めていくにはコミュニケーションが大事なのに、最低限の意思疎通もできなかった僕が海外で、しかも現地の人を相手に商売するのに、英語ができなければ話になりません。

『グローバル』という甘美な響きに目がくらんでいたのかもしれません。だから、いったんゼロに戻ってアフリカから日本へ帰り、これから一体、何をやって稼いでいこうと考えたとき、まず頭に浮かんだのは『身のほどを知る』ということでした」

 もっと勝算が見込めるところはどこか? そう自問するうちに、自ずと答えが決まった。

「当然、日本です。 かつ家の近所。ここならナンバーワンになれる。大好きな湘南という街をベースに勝負すれば、きっと誰にも負けない。湘南で一番になろう。『湘南で中古車ビジネスといえば、新佛くんのところが一番だね」と言われるようになってやろう。こうしてビジネスのテリトリーを決めました」

◆◆中古車オークションは「高く仕入れる場」だと気づいた

 中古車輸出業とは「オークションで中古車を仕入れ、海外に販売する」ということだが、うまくいかなかった決定的な理由を次のように分析した。

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