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「焼肉ライク」がまさかの店舗数減。食べ放題チェーン「焼肉きんぐ」と分かれた明暗

日刊SPA! / 2024年11月22日 15時53分

「焼肉ライク」がまさかの店舗数減。食べ放題チェーン「焼肉きんぐ」と分かれた明暗

苦戦する「焼肉ライク」

 焼肉食べ放題が普及し、30年以上が経つ。輸入牛が安く仕入れられていた当時と違い、今の焼肉食べ放題チェーン店には大きな逆風が吹いている。
 市場が成長から成熟段階に入るなか、輸入牛の仕入れ価格は部位によっては30年前の3倍以上になっている。帝国データバンク10月2日の発表によると、今年1月から9月までに倒産した負債1000万円以上の焼肉店は全国で39件にのぼり、年間最多を更新した。

 現実問題として、今は顧客離反を心配しながら、値上げせざるを得ない状況だ。中には、2時間の食べ放題が業界の常識だが、100分食べ放題に変更するなど、時間を短縮したステルス値上げを実施する店もある。今回は“ひとり焼肉”「焼肉ライク」と、食べ放題チェーン「焼肉きんぐ」の現在地を見比べてみたい。

◆A5ランクを注文されると嬉しい訳

 供給過多のA5ランクが値崩れを起こすなど、国産牛・和牛と輸入牛の価格差が縮まりつつある。和牛も三角バラ一枚から特選(A5)、上カルビ(A4)、カルビ(A3)までを取り分けて提供している。

 等級のランクは、美味しさではなく、霜降り(サシ)の細かさや肉色の濃さなどで決定していく。決して最高級ランクのA5が美味しいとは限らない。やはり赤みが適度に入り込んでいなければ、肉の旨みが感じられないはずだ。

 A5クラスの霜降り肉は、常温で置いているだけで脂が溶けてくるほどだ。色鮮やかなので、お客は喜んでスマホで写真を撮るが、脂が口の中で充満し、それほど食べられるものではないため、大概は残すか、ムリして食べることが多い。

◆高付加価値型プランで差別化を図る

 筆者もかつては焼肉店を運営し、三角バラ肉を自らさばいていた。やはり脂身が多く、脂を取り除くと歩留まり率が半分くらいになり、原価率が高くなる。

 焼肉食べ放題チェーン店でも、高付加価値型プランである国産牛を導入して差別化を図っている。しかし、食べ放題で5000~6000円といった出費をするのなら、ランクの高い焼肉専門店に行くという人が多いだろう。

 焼肉食べ放題を実施している店は多いが、その中で最も勢いがあるのは物語コーポレーションが運営する「焼肉きんぐ」だ。

◆存在感を発揮する「焼肉きんぐ」

 焼肉きんぐの直近の業績を見ても、売上は2024年7月98.8%(前年同月比)、8月105.3%、9月101.5%、10月105.2%。客数は2024年7月98.4%、8月105.1%、9月103.0%、10月101.6%と安定している。

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