テレビはより“オワコン化”が進む?『M-1グランプリ2024』令和ロマンが“2連覇”した場合の未来予想図
日刊SPA! / 2024年12月4日 8時52分
こう主張する令和ロマンが2連覇すれば、よりテレビをメインとしない活動が加速するのは明白。2連覇という偉業を達成したら漫才ツアーも可能だ。配信や舞台を見たい人も増える。より、テレビ出演をしなくても良い環境ができるだろう。そうなると、2連覇した令和ロマンはM-1王者なのにテレビに出ないで稼ぐという、新たな道筋を作る可能性がある。
新たな例ができれば、漫才を突き詰めようとする芸人が多くなり、テレビに頼らない活動をするコンビが増える。つまり、令和ロマンが2連覇をすれば、より若手がテレビに出なくても良い風潮が蔓延すると考える。すでに、M-1で優勝しテレビで活躍する構図は崩れつつあるが、令和ロマンが2連覇することで完全にその構図を崩壊させることだろう。
令和ロマンが2連覇するとなれば、歴史を変えるコンビになるのだ。
◆テレビはより“オワコン化”が進む?
そもそも、現在のテレビでは特別な影響力を持つ番組がない。強いてあげるなら『水曜日のダウンタウン』(TBS系)が話題を集めるが、この番組は芸人よりスタッフの能力値が高い。現に、ダウンタウンの冠番組ながら、松本人志が不在でもおもしろさは変わらない。つまり、芸人においてバラエティはドラマや情報番組よりひと足早く“オワコン”になっている。
エッジが効いた笑いを見たいなら配信サービスやYouTubeを見れば良いし、首都圏に住んでいれば舞台で人気芸人の漫才やコントを見られる。地方に住んでいても、配信で舞台が見られるので、テレビを見なくても最新のお笑いを体感できてしまう。
このオワコン化は、令和ロマンが2連覇すればより加速する可能性が大。テレビはまだ影響力があるので抵抗もあるだろうが、近い未来にお笑いに必要ないメディアになるのは間違いない。それが、令和ロマンの2連覇によって、かなり早められるだろう。
『M-1』は、もともとテレビの賞レースとして漫才日本一を決める大会だったが、何の因果か令和ロマンによって、テレビに終止符を打つ番組になるかもしれない。果たして、令和ロマンは思惑通りに2連覇を達成することができるのか? 普段漫才に興味がない人でも、お笑いの歴史が大きく変わる可能性がある大会なので、準決勝からでも追ってみることをおすすめする。
<TEXT/ゆるま小林>
【ゆるま小林】
某テレビ局でバラエティー番組、情報番組などを制作。退社後、フリーランスの編集・ライターに転身し、ネットニュースなどでテレビや芸能人に関するコラムを執筆
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