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「窓を開けて大声で」あおり運転してくる“黒塗りの大型車”。運転手が観念した様子で警察に連行されるまで

日刊SPA! / 2024年12月5日 8時52分

「窓を開けて大声で」あおり運転してくる“黒塗りの大型車”。運転手が観念した様子で警察に連行されるまで

※写真はイメージです

 ニュースなどで頻繁に取り上げられる「あおり運転」。被害者の精神的苦痛は深刻であり、トラウマにもなりかねない。
 自動車損害保険を扱うチューリッヒ保険は今年、『2024年あおり運転実態調査』を実施。あおり運転をされたことがあるドライバーは72.5%であった。昨年の53.5%よりも大幅に上昇し、この半年間でも24.1%と多くのドライバーがあおり運転に遭遇していることがわかった。

 実際にあおり運転の被害にあった2人が語る、いざという場面で“重要”だと実感したこととは……。

◆子どもを守るために

 休日の午後、山田弥英子さん(仮名・40代)は、小学生の息子と幼稚園児の娘を連れて、ショッピングモールへ向かう途中だった。

 後部座席でおもちゃの話に夢中になる子どもたちを見て、微笑ましく思いながら運転をしていたのだが……。

「突然バックミラーに映ったのは、黒塗りの大型車でした。その車は見た目からしてイカつく、徐々に私の車に近づいてきたんです」

 初めは気にしないようにしていた山田さんだったが、その運転があまりにも過激で、後方にぴったりくっついてきたことから威圧感を覚えたという。

「大型車の運転手が、少し窓を開けて大声で何かを叫んでいるのが見えました。かなり乱暴な印象を受けたので、心臓はドキドキしていました。息子も、『ママ、怖いよー』と不安そうにしていたのを覚えています」

 山田さんは冷静を装いながらも、どうするべきかを頭の中で必死に考えていた。

「ただ、子どもたちの安全が脅かされるかもしれないという恐怖が、私を強くしたのかもしれませんね」

◆交番に向かっていると奇跡のタイミングで…

 この恐怖から一刻も早く抜け出したいと思っていた山田さんは、思い切ってスピードを落とし、追い越してもらうことにした。

「しかし相手は全く追い抜く気配を見せませんでした。そこで私は、山道の先にある交番を目指すことにしたんです」

 交番が見えたところで、ウインカーを出して車線変更をした瞬間……。

 後方から黒塗りの車が加速し、追い越そうとしてきたそうだ。山田さんは“ここが勝負どころだ!”と思い、一気に交番の駐車スペースに滑り込んだ。

「その瞬間にサイレンを鳴らしたパトカーが現れました。そこで黒塗りの車は行き場を失ったんです」

 どうやら、警察には先に別の通報が入っていたのか“パトロール中”だったようだ。あおり運転の運転手は観念した様子で車から降り、警察官に連れていかれたそうだ。

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