1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

パワハラ議員や首長が増加するまさかの背景。「いったい何様?」な“グレーゾーン上司”の言い分と対処法

日刊SPA! / 2024年12月14日 15時52分

◆「なに言っているのか分からない。結論から言って」

 部下たちから聞いたところによると、次のようなことがあったそうです。

 指示された仕事をSさんに提出したとき「〇時間かけてこの程度ね」とか「なに言っているのか分からない。結論から言って」などと言われた。「これ以上のことは求めないから、せめてここまでやって」などと見下すような発言があった。また、どんな事情があったとしても、マニュアル通りに仕事をしないと激昂することが多い。できないと思った部下に、指導するのではなく、部下の仕事を奪って「あとはこちらでやるのでもう結構」と吐き捨てるように言った。

 Sさんの態度に耐えかねて、「異動したい」と人事部に泣きながら申し出た部下もいたということです。さまざまな場面でSさんとのコミュニケーションに悩んでいる部下たちは、なにか共通の話題で円滑なコミュニケーションがとれないかと模索していたところ、Sさんは歴史が好きだということが分かりました。以降、部下たちはSさんに歴史の話題を振ったりしながら、少しずつ分かり合おうとしたそうです。

 Sさんは、自分の好きなテーマでみんなが話しているときは、楽しそうに雑談に加わることもあるようです。ただ、Sさんの知識が深すぎて、マニアックな部分にフォーカスすることが多く、部下たちは顔を引きつらせて聞いていることもあるという話でした。話し出すと止まらないところがあり、機嫌が良いときは打ち合わせをしているときでも、戦国武将や戦術などの話を引き合いに出して、長々と仕事の進め方や今後の展開などを話すこともあります。これは、ごく一部の歴史好きな部下には好評ですが、対応に困っている部下のほうが多いようです。

◆Sさん本人から話を聞いてみると…

 筆者は、人事からの依頼でSさんからも話を聞きました。管理職として、部下とのコミュニケーションなどで困りごとはないかと問うと、「とくに問題はないと思う」とのことでした。続いて、部下の教育や指導、キャリアなどについて考えを聞いたところ、「部下に任せてみて、能力的に難しそうな仕事だったときは、自分が引き取ってやっている」(お互いにとって時間の節約になるし、できないことをするのは部下もストレスになる)、「歴史好きな部下が多いので、仕事の指導をするときや打ち合わせのときなど、戦国時代の話などを引き合いに出して喜ばれている」(自分が気を遣われていることに気づいていない)、「マニュアル通りに仕事を進められないことはおかしい」(ここは譲れない部分である)という回答でした。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください