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高級腕時計「パネライ」の“希少性が高い”モデルを一挙出し。腕時計投資のプロが「中古614万円でも“安い”」と断言するワケ

日刊SPA! / 2024年12月15日 15時48分

「トリチウム」は、1998年頃まで各腕時計ブランドで採用されていた発光塗料でありますが、放射性物質であるため、2000年頃までに各社が採用を廃止。その頃から、日本の企業が開発した「ルミノバ」が一般的となっています。

トリチウムは、経年劣化による「独特の焼け」が、現代の価値観では「格好良い」とされているのですが、その“焼け”が軍用時計であるパネライと相性抜群。また、トリチウムの時期においてパネライは今ほどメジャーな存在ではなかったため、生産数も少なく、希少性の高さも評価されているといえます。

そして3つ目の評価ポイントが「限定モデル」であります。高級腕時計の限定モデルは、ブランドによって“評価される場合”と“そうでない場合”があるのですが、パネライの場合は“評価されることが多い”といえます。

というのも、初期リシュモンの時期において、パネライは他のブランドでは考えられないぐらい、尖ったモデルをいくつも作ったから。最もわかりやすいのは、PAM00021というモデルなのですが、なんとこれ、ロレックスのデッドストックムーブメントを搭載しているのです。

当時も今も、新品として売られる高級腕時計にデッドストックのムーブメントを搭載するなんて、あまり例がないわけですが、それをパネライというメジャーブランドが実施しているのがなんともツボであります。

また、デッドストック系以外の限定パネライとして、「ダイヤ」という要素を含むモデルも重要。他のブランドの場合、通常文字盤とダイヤ文字盤とで、中古相場の差が“ほぼ無い”ということもあるのですが、パネライの場合はそうでありません。例えば、ダイヤ文字盤であるPAM00130の現在相場は約207万円~といったところですが、それに対応する通常モデルともいえるPAM00112は44万円ぐらいで程度の良い個体を買うことができるのです。つまり、パネライにおいて「ダイヤ文字盤」は、なんと通常モデルに対して約4.7倍といった相場なのです。

評価されるパネライの特徴は、「プレヴァンドーム」「トリチウム」「限定モデル(特に初期リシュモン世代)」ということをご説明しましたが、その限定モデルの中で評価されるのは、主に「デッドストックムーブメント系」と「ダイヤ」だといえます。

ということで、ここからは腕時計投資家を名乗る私が今、個人的に気になるパネライをいくつか紹介したいと思います。

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