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「“営業力”は少年院で学んだ」逮捕歴14回の元ヤンキーが経営者として成功、“超富裕層”になるまで

日刊SPA! / 2024年12月16日 15時48分

「少年院に入った時は、かなり衝撃を受けました。あそこには全く人権がないんです。大人と違って刑期が決まっていないから、刑務官が『こいつは更生したな』と認めてくれたら、外に出れる。刑務官の印象で、人生が決まるようなものです。

偉そうにしている刑務官に舌打ちをしたら、刑期を1か月伸ばされたこともありました。悔しすぎて泣いたのは、あれが初めてだったんじゃないかな。だいたい半年くらいで出て行く子が多いんですが、僕は20ヶ月いました」

つらい経験として、トラウマになりそうだ。しかし彼は「この経験があったからこそ、今この地位にまでたどり着けました」と明るい。

「どんなに嫌な奴とでも、うまくやれる技術がついたんです。刑務官の印象で刑期が決まるわけですよね。こちらは外に出たいから、内心ではどう思っていても、うまくやるしかないんです。

その後も何度か留置場や鑑別所にぶち込まれて、職員にすぐに気に入られるコツを徐々につかんでいったんです」

その後も逮捕歴は重なり、今では合計14回になる。最近では、入ってすぐ職員に信頼してもらえるのだとか……。

◆弁護士に出会い、法学部へ行くも、また「中退」

少年院には嫌な奴だけでなく、“いい大人”もいたのだという。

「一人だけ、親身になってくれた弁護士がいたんです。いつも『君はこんなとこにいるべきじゃない』って説得してきて、今思えば変わった人でしたが、当時はまっすぐに向き合ってもらえて嬉しかったですね。僕は親や先生からいつも問題児扱いされて、半分くらい諦められていたので。

少年院にいる子だって、みんなが根っからの悪人なわけじゃない。そいつらの家庭環境を聞いてると『もう、それはグレるしかないだろ』っていうような子ばっかりだったんです。そんな子たちの話も、弁護士さんは丁寧に聞いていました。

僕も法律を使って、誰かを助けられる存在になりたい。そう思って、弁護士を目指すようになったんです」

大検を取り、中央大学法学部の通信教育課程に入学。司法試験の模試では、全国トップの成績を取ったのだが……。

「司法試験って、逮捕されてから10年経たないと受けることができないんです。その後も何度か逮捕されていたので、このままだと弁護士になれるのはだいぶ先だと思って、中退しました」

一見、無駄に思える法律の勉強だが、この経験も今の法務事務所をやる上で、役立っているそうだ。

◆少年院で鍛えたスキルで「営業トップ」に

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