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個人店の廃業が相次ぐ“6000億円”ラーメン市場の中で急成長する「人気ラーメンチェーン」2社の勢い――ニュース傑作選

日刊SPA! / 2024年12月18日 8時45分

 2009年に社内独立支援制度を導入し、独立者6社、25店舗、を展開中である。2023年FC事業を開始し、加盟企業4社、7店舗を展開している。2023年12月15日、スタンダード市場に上場している。

 直近の業績(2023年12月期実績)は、売上105億8300万円、営業利益6億7900万円、営業利益率6.4%である。売上は新規出店が15店舗あり、その増加分で前年比20.1%伸ばしている。本業の儲けである営業利益は前年比78.3%と著しい伸長度を見せており、売上・利益ともに過去最高となっている。費用構造を見ると主要コストの原価率は29.1%と原価管理は徹底されている。総利益率が約71%あるから、人件費・業務費・管理費の支払いにも余裕がある。

 経営の重要指標を分析すると、成長性である売上成長率は目標の10%を大きく上回り20.1%となっている。投資収益性である自己資本当期純利益率(ROE)は目標値の8%を上回り11.4%となっている。経営の安全性である自己資本比率は目標値である50%を上回り、58.9%と財務基盤も盤石である。

◆“3240億円市場”を攻めるラーメン魁力屋の戦略

 前出の富士経済のマーケティング調査の結果を徹底分析したラーメン魁力屋は、最新の市場規模及び需要と競争の実態を把握し、自社の出店可能店舗数を算出している。

 そして、理論上の未開拓市場を3240億円と推計し、国内出店可能店舗数を約700店舗と想定。直営店とFC加盟店の適度なバランスを維持しながら、概算で約600店舗ある自社の出店余地に対して、それを上回るように確度の高い計画を策定。730店舗をタイプ別に仕掛けていくとのことだ。

 まず直営店が先頭を切り、未開拓の地域を中心に出店していき、その成功モデルを持って、各地域のメガフランチャイジーにドミナント出店を促すことを視野に置いている。そして、潜在需要を顕在化させるための、出店を確実に展開していく計画だ。

◆ラーメン魁力屋の強みはこの3点

 さらに、世界でも通用する地域ブランドである京都をフルに活用して海外展開を積極的に進めている。それらを踏まえて、短期・中期の計画を確実に遂行し、長期の成長戦略に繋げているのがラーメン魁力屋だ。その強みをまとめると次の3点になる。

1)幅広い客層に対応できる商品力
 京都背脂醤油ラーメンを中心に、幅広いお客さんに受け入れられるラーメンに仕上がっている。 地域の嗜好性に左右されにくい商品で全国に多店舗展開できる標準的ラーメンである。あまり個性が強すぎると市場を限定してしまうから、採算がとれるようにボリュームゾーンの嗜好に合致する味を基本とする。注文時に麵の細さと固さ・背脂の量・ネギの量をタッチパネルで指定するなど、カスタマイズ化したラーメンに仕上げて提供している。

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