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個人店の廃業が相次ぐ“6000億円”ラーメン市場の中で急成長する「人気ラーメンチェーン」2社の勢い――ニュース傑作選

日刊SPA! / 2024年12月18日 8時45分

2)多様な店舗タイプ
 多様な店舗タイプを展開し、 ①郊外ロードサイド(現在102店舗)②商業施設内フードコート(現在27店舗)③駅前ビルイン(現在7店舗)などに効果的に出店している。

3)多面的な運営形態
 直営店における豊富な運営実績と成功事例をもって、素人でも早期にビジネス展開が可能な FC加盟店及び 独立店による出店体制を確立している。経営理念共同体の確固たる基盤の確立で、市場シェアの拡大によるスケールメリットを享受する良好な関係の構築に努めているようだ。

 本部と店舗の一体感も醸成されており、本部が掲げた経営目的と目標を収益の源泉である店舗が理解し、愚直なまでにも突き進んでいるのがよくわかる。

 毎年、1年に一度のペースで、感謝祭(無料ラーメン券の配布)を実施して集客の起爆剤にしている。その際、必ず営業時間前に行列ができているが、筆者の訪問した魁力屋では営業時間前でも店を開けて、待つお客さんを入れていた。行列が嫌で帰るお客さんを極力減らし、機会損失の防止に努め、また少しでもお客さんの混雑状態を解消したいとの、姿勢と対応は感心する。そういった何気ない姿を見てますますファンになる顧客もいるようだ。

◆追随する大阪発「ラーメンまこと屋」

 ラーメンまこと屋(マコトフードサービス)は1999年10月に大阪市北区で開業した。2025年に120店舗、2026年に150店舗、2027年に175店舗、2028年に200店舗の展開と150億円のグループ売上を目標にしている(現在は88店舗、2024年5月時点)。

 その目標を達成する為の原動力となる人材投資と労働環境の改善に力を注いでいる。特にブラックと思われがちな飲食店の職場環境を抜本的に見直し、正社員の初任給を30万円と大幅アップさせ、配偶者・子供手当・その他諸手当なども充実させている。

 また、勤務体系も完全週休二日制の導入は当然のこと、福利厚生も充実させている。家族も含めて働きやすく生活しやすい環境づくりに力を入れ、ホワイト企業を目指しているようだ。これだけ従業員とその家族を大切にしてくれる会社であれば、自分の人生を賭けてみようかと思う優秀な人材も確保できるであろう。

◆セントラルキッチンで効率化を目指す

 同時に収益性の高い業態パッケージと手厚いサポート体制を兼ね揃えてフランチャイズ展開にも積極的である。

 自己資本と他人資本を有効に組み合わせた最適な出店体制の構築を準備中だ。フランチャイズは、視認性の高い看板の設置が可能であることや、スケルトン渡しを原則にしてイニシャルコストの負担はかかっても自店ならではの店内造作をするようだ。

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