「心理的虐待を受けた経験を持つ」29歳女性が思う“献身的な母親像”への違和感…「そばに居続けることだけが愛ではない」
日刊SPA! / 2025年1月2日 8時53分
應武:息子の入院前までは、同居人には一緒に育児を担ってもらいました。放送では触れていませんが、我が家は家事や育児への協力の度合いによって、家賃や食費が割引されていく仕組みを導入しています。ただ違法性のない子育てシェアと違い、医療的ケアのシェアは難しい問題がありますよね。息子を在宅で診ることになった場合、家族以外の非医療従事者が痰の吸引、人工呼吸器の管理、経鼻栄養の管理などを担えるのかどうか、厚生労働省の資料を読み込んで検討しているところです。あるいは現行制度に合わせるならば、同居人にそれらの研修を受けてもらって、介護者として協力してもらう道もあり得るかもしれません。
◆核家族での子育ては「母親に著しく負担が偏りすぎる」
――應武さんは核家族で子育てをすることの限界、殊に母親に著しく負担が偏りすぎることへの危惧を述べておられます。その原因はどのようなものだと考えますか。
應武:原因は複合的だと思います。1つは日本社会に蔓延する“母性神話”のようなものはあるでしょう。母親の自己犠牲の精神に支えられた家庭は多く、子どもや夫に尽くす姿こそ清いという幻想がいまだに残っています。お互いにフルタイムで仕事をしている夫婦で、立場としては変わらないはずなのに、家事・育児の負担比率が妻に偏っているときは、さも当然。一方で夫に偏っているときは世間に持て囃される。不思議ですよね。
もう1つは、「頼るのが苦手」な人が多いことです。夫婦だけで家事育児を抱え込まないために家事代行やファミリーサポートサービスが存在していますが、案外「知ってはいるけれど利用していない」という層が多いと思います。「こんな理由で使っていいのかな」という引け目があったり、「家庭内のことをアウトソーシングしてはいけない」という圧力を感じたり、また「家に人を入れたくない」「知らない人だと気を遣う」といった声も耳にします。
◆義母が理解のある人で良かった
――應武さんも、そうした経験がありますか。
應武:あります。「すいまーる」設立以前、義実家に住まわせてもらっていたのですが、出産後にファミリーサポートを活用して好きなバンドのライブへ出掛けました。内心、義母がなんというか怖い気持ちもありました。しかし義母はとても理解のある人で、「私たちの時代はそうした発想がなかったけど、先進的でいいね」と評価してくれたんです。あのときもしも否定的な言葉をかけられていたら、私も世の中のお母さんと同じように自分が楽しむことを諦めていた思います。
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