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タンクトップ・ギャグ・客イジリNG…サバンナ八木真澄が、絶体絶命の中で見つけた「営業の神髄」

日刊SPA! / 2025年1月6日 8時53分

 業界のことも含めていろいろ勉強したり、奥さんに協力してもらいながら資料を作ったりしましたし、先方とも打ち合わせを重ねて、何とかやり切りました。めちゃくちゃ苦労したんですけど、ひとつ新しいジャンルが開発できたんで、逃げずに挑戦してよかったです。もう基礎はできたので、次に似たような依頼が来ても大丈夫です。

◆営業の神髄が見えた「NG3連発」営業

――逃げずに挑戦した結果、講演内容の幅が広がったんですね! ちなみに、もう1つはどんな営業ですか?

八木:タンクトップ・ギャグ・客イジリNGの営業です。僕の芸は、ギャグと客いじりで成立してるようなものなのに……。最終的に、この3つのNGが決定したのは講演の直前で、どうしていいかわからないまま会場へ行って、いつものようにスタートしました。でも、話しはじめてすぐに、お客さんの気持ちがスッと離れていくが分かりました。なので、「すいません」と一言謝ってから、テレビの全レギュラーがなくなった日のことを話しました。こんな感じです――。

『僕は今日、営業でここに来てるんです。何でかっていうと、僕ね、悲しいけどレギュラー全部なくなったんですよ。相方はテレビ出てるけど、僕には何もないんですよ。

 現場マネージャーをまとめるチーフマネージャーという人がいるんですけど、なかなか会うこともないし、電話がかかって来ることもないんですが、その人から携帯にかかってきたんです。この人からの電話は、いいことか悪いことのどっちかです。

 今でも忘れられないんですけど、渋谷の無限大ホールを出た時にチーフマネージャーから電話がかかってきて、約10年続いてた全国ネットの2時間のレギュラー番組がたった1分の電話で終わったんです。渋谷の街で、僕、立ち尽くしたんです』

 そんな話をしたら、遠ざかっていたお客さんの気持ちが帰ってきて、全員の目がグーっと僕に集まったんです。その時に、大事なのはウケるとか、スベることじゃなくて、お客さんの心を揺さぶることなんだって気づきました。そして、お客さんの心を揺さぶるのは、芯を食った話なんだって。それからは、いろいろな講演で自分自身のストーリーを話すようになりました。お客さんの食いつきもいいですし、本当にやってみてよかったです。

◆ピンチをチャンスに変えた極真空手の教え

――1回の舞台で、お客さんの心を掴む感覚を得たんですね。

八木:そういうと聞こえはいいですけど、勉強と同じで、日々の訓練があったからだと思います。すでにベースができていたから、ピンチがチャンスになったんです。

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