「親子2人で日本にきたけど、ずっと孤独だった」38歳のブラジル人男性が、“トー横と群馬”の往復生活を送るワケ
日刊SPA! / 2025年1月7日 8時53分
異国の雰囲気を感じるカラフルなマルコスさんの自室。机には愛用している香水のコレクションがズラリと並ぶ
在留外国人数が過去最高を記録するなか、SNSでは問題行動が目に余る一部の不良外国人を敵視する声も溢れる。果たして、共生の道はあるのか? 今回、日本で必死に生きる彼らの自宅に突撃。虐げられた魂の叫びに耳を傾けた。
◆マルコスさん(38歳)
国籍:ブラジル
日本滞在:34年
ブラジルで生まれ、4歳から日本で育つ。母はブラジル育ちの日系人、父はブラジル人だが若くして両親は離婚。元ホスト、セクシー男優で現在はトー横に入り浸る生活を送る
◆群馬から片道2時間……。トー横夜廻りブラジル人
群馬県館林市の一角にある小さな一軒家。イエローの布団にブルーのカーテン、柄入りのポップな色彩に囲まれる6畳の部屋の主はブラジル国籍のマルコスさん(38歳)だ。
「これはかあちゃんの趣味だね。ブラジル人ってカラフルなもんが好きだからさ」
階下では母親が「息子がせっかく友人を連れてきたから」と料理中の様子。食欲を誘うスパイスの香りが漂ってくる。
3年前から新宿・歌舞伎町のトー横に入り浸るマルコスさんは、この実家と歌舞伎町を行き来する生活を送る。
「保護司の面談が2週間に一回あってさ。そのときは必ず帰ってかあちゃんの飯を食いながら、近況を話してるんだ」
◆2度の逮捕の真相は…
’23年2月、マルコスさんは威力業務妨害と建造物侵入で逮捕され、全国に報道された。
「俺はトー横近くのコンビニのヘビーユーザーで、仲のいい店員も多かった。でも、一人だけ日本人店員が俺を目の敵にしていた。近所のラーメン屋でスープをもらったから、おにぎりを買うついでに温めてほしいって言ったら『ダメ』って。じゃあおにぎりだけでも温めてよって言ったらそれも『ダメ』の一点張り。それ以降、俺を出禁にしやがった。それである日、その店員に思い知らせようと、近くにあったチャリで突撃したんだ」
だが、話をよくよく聞いてみると……。
「その日、そいつ店にいなかったんだよね。ちなみに棚に気をつけて、そろ~っと行ったから物は壊してないよ(笑)」
裁判では懲役1年半、執行猶予4年の判決が下った。
そして、懲りずに昨冬には、自転車の窃盗騒動も起こす。
「知人が電動自転車を見つけて拾っちまったんだ。それで、俺がわざとトー横の広場で目立つように乗ってた。そうすれば持ち主が見つけやすいだろ? 数日後、狙い通り持ち主が現れた。警察を連れて。『ほらよ』って素直に渡したのに逮捕。ひどくねぇか」
屁理屈に聞こえなくもないが、マルコスさんの目を見ると至って本気だ。
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