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「年中無休、24時間対応の動物病院」診察や緊急手術の様子も“ありのまま”投稿する理由。TikTokでは再生数600万回超の動画も

日刊SPA! / 2025年1月9日 15時54分

──動画配信を始めた頃は、動物愛に燃える朴訥な青年獣医といった面持ちですが、1年ほど前からイケメンに“キャラ変”したように見えます。

稲野辺:1年ぶりに会った同業からは「顔、イジった?」ってよく言われるけど(笑)、整形はしてません。

 元モデルの妻のプロデュースで、ビジュアルを変えました。見られる仕事をしていたので意識が高く、基礎化粧品や肌のケアなどの美容からヘアスタイルまで、全部彼女の言うとおりに変えています。

──SNSでも結婚を発表しましたね。

稲野辺:ええ、リッツ・カールトンでプロポーズして、バラの花束を贈りました。猛アプローチして結婚にこぎつけた女性で、僕にとって大切な人。

 独立開業も彼女が背中を押してくれたから、成し遂げられた。病院経営の武器になるSNSのフォロワーは女性が圧倒的に多く、見え方が大事なので、プロデュースは助かってます。ただ、プロポーズしたとSNSで発表をしたら、フォロワーが一気に3000人も減りました(笑)

◆「家族ファースト」がモットー

──外見も変わりましたが、開業前は苦労したようですね。

稲野辺:麻布の動物病院で雇われ院長を務めていた1年ほど前は、1週間休みナシも珍しくなく、昼夜を問わず働いて手取りで月収30万円台……。

 実は、獣医は激務なわりに薄給なんです。プライベートもなく、その日暮らしみたいなものでした。院長の肩書があっても、独立はおろか、結婚も半ば諦めていたほど。

 特に救急医は激務を極めるのも事実。患者の9割以上が初診な上、重症ばかりで亡くなってしまうことも多く、メンタルを削られてしまう。 当然、なりたいという人はあまりいません。

 さらにウチのようにエキゾチックアニマルを診る病院には、人材が集まりにくい。獣医は離職率がすごく高く、人間の医療業界と同様に、獣医業界も深刻な人手不足なんです。

──’23年には犬の飼育頭数の減少が病院経営に影を落とし、新患数が前年割れという病院も現れました。一方で、新規開業数は右肩上がりで、競争は激化するばかりです。

稲野辺:そうですね。だから、SNSでファンをつくることが病院経営的にも重要なんです。実際、ウチが開業してから3か月くらいは、半分以上がSNSを見て来院した方。

 それだけでなく、ウチはSNSを見て働きたいと応募してきた人がスタッフに多い。発信している動画はスタッフと2人で毎日、撮影、編集まで行ってます。

──働きやすそうな職場ですね。

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