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グーグルマップの“低評価”に悩むスーパー。犯人と思しき50代男性に直接「口コミをやめてください」と懇願した結果…

日刊SPA! / 2025年1月10日 8時51分

「確信はないんです。でも、思い当たる人がいまして……」

 塚本さんは振り絞るように言葉を続けた。

「ちょうどその頃、50代ぐらいの男性がよく来店されていたんです。ほとんど毎日のように来てくださるんですが、あるときから結構な頻度でクレームをいただきまして……」

 クレーム内容は様々だ。店員が挨拶をしない。お釣りを渡すときに無愛想。惣菜が安くなる時間が遅い。

 それはクレームというより「こうしたほうがいい」というアドバイスのようなものだった。塚本さんはその男性客の意見を真摯に受け止め、改善できる点は改善した。だがその結果、男性客の“アドバイス”の頻度が徐々に増えていき、いつしか“クレーム”に変わってしまった。

「よかれと思ってやったことが逆効果だったというか。そのお客様は上司のような威圧感があったんですよね。何を言われるかわからない緊張感もあり、言われた通りに動いてしまいました」

◆お詫びの品を要求するようになるも…

 その男性客は来店すると必ず塚本さんを呼び出すようになり、“アドバイス”を言い渡して帰っていった。塚本さんがバックヤードにいてもお構いなしで、学生アルバイトが裏まで呼びにくることも。

 要求はエスカレートし、「こうしたほうがいい」は、いつしか「こうしなさい」になった。応じないと本部にクレームの電話をするとまで言われた。深々と頭を下げると、こう言われた。

「お詫びの品とかないの?」

「毎回ではないですが、要求されることは多かったです。最初のうちは私の勝手な判断で、こっそり商品の割引をしたりしていたんです。『今日はレジ袋でいいから』と言って5枚ほど持って帰られることもありました。ですが、それが何度も何度も続くとそういうわけにもいかなくなって……」

 クレームに対するお詫びの品をやめると、それ以降その男性客は何も言ってこなくなった。

「たまたまかもしれませんが、口コミが増え始めた時期と重なるんです。もしかしたらその男性が書いたのかもしれません。でも確信はありませんし、当然、証拠もありません」

◆面と向かって「口コミをやめてください」と…

 肝心の男性客は以前と変わらないペースで来店し、塚本さんと談笑することもあった。ニコニコしながら体調を気遣ってくれたり、むしろ親切で優しい人だと塚本さんは思うようになっていったという。しかし、一人が書いていることを発見した学生アルバイトの子は違ったようだ。

「その子だけは確信していたんです。絶対にそうですよ、と。高校生の頃から働いてくれていたので、店に対する愛情も強かったんだと思います。私は半分諦めていたのですが、その子はどうしても口コミ投稿をやめさせたかったみたいで」

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