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「ミヤネ屋」と「ゴゴスマ」2024年視聴率で分かれた明暗。10年間に変わった“視聴者が望むもの”

日刊SPA! / 2025年1月13日 8時50分

 テレ朝『朝まで生テレビ!』は2021年にBS朝日に移行し、出演者同士が対立するような番組は地上波から消えた。『ミヤネ屋』の視聴率低下の一因は時代との乖離なのではないか。

 今年1月7日放送では宮根氏がコメンテーターのデーブ・スペクター氏(70)を叱った。対立ではないが、摩擦だった。

 気象情報コーナーのあと、宮根氏はデーブ氏に向って「まだ終わってないよ、番組!気を抜かない!」と語気を強めた。さらに「すぐに気を抜くんだから」と叱責した。

◆スタジオに流れる不穏な空気もマイナスに?

 出演者同士の対立はまだあった。昨年5月27日放送で、立憲民主党の蓮舫参院議員(当時)の東京都知事選への出馬会見を取り上げた際のことである。読売テレビの高岡達之特別解説委員(60)は「(都知事に)なってからの夢を語るのかと思っていたけど、そうではなかった。東京の有権者にとって(裏金問題の自民党や小池百合子都知事への)批判票だけで勝ち目はあるのか」と冷ややかに語った。

 これにコメンテーターのRIKACO(58)が反発した。

「『蓮舫は夢を語っていない』とおっしゃっていましたけど、裏金問題というのは、私たち本当に、すごい腹が立っています。そういう気持ちを表現してくれていることが、夢を語っているということにもつながるんじゃないかな」

 出演者同士の対立がよくあることもあって、『ミヤネ屋』のスタジオの雰囲気は良いとは言えない。『ゴゴスマ』とは好対照だ。これも勝敗が分かれた理由ではないか。

 MCに一層のモラルが求められるようになった。その点、宮根氏の失態も痛かった。昨年3月、ドジャース・大谷翔平選手(30)が出場するMLB開幕戦「ドジャース-パドレス」を取材するために入国した韓国で、路上喫煙をやってしまった。その姿が撮影され、X(旧ツイッター)に投稿されると、猛批判を浴びた。普段が攻めと強気の姿勢だけに反発は大きかった。

 こう見ると、『ミヤネ屋』の敗北は自壊に近い。今年は立て直せるのか、それとも『ゴゴスマ』への流れは止まらないのか。

<文/高堀冬彦>

【高堀冬彦】
放送コラムニスト/ジャーナリスト 1964年生まれ。スポーツニッポン新聞の文化部専門委員(放送記者クラブ)、「サンデー毎日」編集次長などを経て2019年に独立。放送批評誌「GALAC」前編集委員

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