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30代女性漫画家が、独身の男友達に片っ端からプロポーズした理由「父親の会社が倒産し、借金が1000万あり…」<漫画>

日刊SPA! / 2025年1月16日 15時53分

ほどなくして、そういう感じの雰囲気になったわけですが、キスの味がホタルイカだったことはいまでも忘れられません(笑)。その後、あえなく音信不通になりました。

◆当時は「常に後ろめたい感情をもっていた」

――当時を思い返して、特に辛かったことはなんだと思いますか?

磋藤にゅすけ:社会に貢献ができていない自分に、常に後ろめたい感情をもっていたことが辛かったです。

私が「実家暮らし」と判明したときの、周囲からの冷たい反応が、その気持ちに拍車をかけていきました。とくに、漫画の仕事が増えてさまざまな人とかかわるようになってから、社会的にものすごく下に見られていることを実感しましたね。

実際に親に甘えていたことは事実だったので、友人が子どもを連れているのを見たときは「人生のステージが違う……!」と落ち込んでいました。

それでも、家に借金ができて、返済を手伝うことを決意してはじめて、社会の一員になれた気がしたことはよく覚えています。子ども部屋にいる娘から「家族のメンバー」に昇格したような感覚が正しいかもしれません。

自分にもできることはあるんだなと思えたことが、自信につながったんだと思います。

――今後は、どのような作品を描いていきたいと思っているのでしょうか?

磋藤にゅすけ:これからも、作風を定めずにさまざまなスタイルの漫画を描いていくなかで、エッセイだけでなく創作にも力を入れていきたいと思っています。

とくに「読者をヒリヒリさせたい」という気持ちがあるので、作品にもどんどん落とし込んでいくつもりです。予想を超えるサスペンス的な展開で驚かせたり、ときには不安で仕方なくさせたりする力をさらに身に付けていくのがいまの目標といえますね。

読者の方をストーリーでぶんぶん振り回すと、なぜか喰らいついてきてくれて、次の作品も楽しみに待ってくれるんですよ。そういった反応をしめしめと見れるのは、やはり漫画を描いていて楽しいと思える瞬間です。

◆マイナスに転がっていく現状を止めるためには…

――最後に『すねかじりアラサーのコロナ破産奔走記』をこれから読む方、またはあらためて読みたくなった方に向けて、メッセージをお願いします。

磋藤にゅすけ:この漫画は「困ったときにどのようにすれば良いか」について描いた作品です。とくに、目をそむけたくなるような「漠然とした不安」は、後回しにしてしまってもなくならないことをメッセージとして届けています。

「何が問題でどんなことが不安なのか」「いつまでにどのようにして解決するのか」……マイナスに転がっていく現状を止めるためには、“いま”できることを考えて行動に移していくしかありません。

人生のなかで感じる不安は消えることはないけど、小さくすることはできます。この事実だけでも、私が漫画で綴っている体験を通して、心のどこかに置いてくれたら嬉しいです。

<TEXT/川上良樹>

【川上良樹】
エンタメ好きなフリーライター。クリエイターやアイドルなどのプロモーション取材を手掛ける。ワンドリンク制のライブが好き。

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