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58歳元衆院議員、12歳女子中学生への「不同意性交」裁判。カラオケ店での“生々しい犯行”が明らかに

日刊SPA! / 2025年1月22日 8時52分

◆犯行が発覚した経緯

 犯行が発覚したのは、従業員の「記憶」と「機転」からだった。このカラオケ店では、利用する前に氏名や電話番号などを申告するという。従業員が記入を促すと、被告人は「イワタタクミ」と偽名を使い、電話番号などを記入した。

 その際、従業員は名前と電話番号を見て、以前利用したことのある人物であることを思い出したようだ。

「(被告人が)前に来たことを記憶していました。イワタタクミと記載していて不審に思って、(受付に近いカラオケルームに)案内しました」(従業員の調書)

 従業員はとっさの機転で、従業員や利用客の通行が多いカラオケルームに案内することに。その後、従業員がそのルームを通った際に、ドアの小窓から確認したところ、被告人が犯行に及んでいたのだ。

◆犯行否認から一転した理由

 2024年12月24日に開かれた第2回公判では、被告人質問が行われた。被告人によると、逮捕直後は犯行を否認していたというが、弁護人に否認から一転した理由について問われ、こう答えた。

「(犯行を認めた理由は)検察官とのやりとりで、被害者の心情を思ったからです」

 検察側の冒頭陳述などによると、犯行直後の被告人は、カラオケ店の110番通報で臨場した警察官からの職務質問に素っ気ない対応をしていたという。警察官が交番への任意同行を求めたものの応じず、被告人の氏名が書かれた名刺を警察官に渡して、その場を立ち去っている。

 だが、勾留中は自身が犯した罪の重さに連日向き合っているといい、社会復帰後について「今までの経験を生かせる場で働きたいです」と語った。

◆「小児性愛者なのか」という質問も

 一方、検察側からは被告人の犯行の悪質さを指摘する厳しい質問も。「事件当時、なぜ被害者に声をかけたのか」という検察側からの問いに対し、被告人は「家出かなと一旦は通り過ぎましたが、別の場所にいて声をかけてほしそうだったので、『学校は?』、『家は?』などと声をかけて、(Aさんが)家出だと知りました」と答えた。

 また、検察側はAさんの調書を引用して、被告人が「2万円あげるから遊ぼう」と言ったと指摘。児童買春の可能性の認識を被告人に問うと、「(児童買春の可能性があることを)知っていましたが、当時はこの子をほっておけないなと思いました」と振り返った。ただ、結局のところ、被告人はAさんにタクシー代として1万円しか渡していなかった。

 さらに、検察側は単刀直入に「あなたは、小児性愛者なのか」と質問。その問いに、被告人は自身の教員経験を踏まえ、「そうではなく、(Aさんが)大人びていたので。教え子など子供を見てきたが、その子たちと違って、大人びていた」と小児性愛を否定した。

◆検察側は懲役5年を求刑

 検察側は、被告人の犯行は「被害者の未熟さにつけこんだもので悪質だ」と指摘し、懲役5年を求刑。弁護側は、示談が成立していること、Aさんの生活圏へ侵入しないこと、再犯をしないことを誓約しているとして、執行猶予の判決を求めた。

 終始、前を向いて生気のない様子で茫然と座る被告人。判決は2月3日に予定されている。

文/学生傍聴人

【学生傍聴人】
2002年生まれ、都内某私立大に在籍中の現役学生。趣味は御神輿を担ぐこと。高校生の頃から裁判傍聴にハマり、傍聴歴6年、傍聴総数1000件以上。有名事件から万引き事件、民事裁判など幅広く傍聴する雑食系マニア。その他、裁判記録の閲覧や行政文書の開示請求も行っている。

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