早期退職して熱海に移住した61歳男性の後悔。“憧れのリタイア生活”のはずが…台無しになったワケ
日刊SPA! / 2025年1月28日 8時51分
本当は新しい趣味を見つけようと地元のカルチャースクールに入ることも考えていたが、こちらも休講や新規募集を控えている状態。
マンションの同じ階に住んでいるのは自分より明らかに年下の者ばかりで近所付き合いもない。人並み程度の社交性は持ち合わせていたが、移住先で友人や知り合いができることはほとんどなかった。
「これまで1人で居ることには慣れていたし、むしろそういう時間は欲しいタイプでした。ところが、移住後は時間に余裕が生まれたことも関係しているかもしれませんが、孤独やさびしさを覚えるようになったんです。
今までペットを飼いたいと思ったことはないのに無性に猫が欲しくなって。きっとメンタル的にちょっと病んでいたんでしょうね」
熱海には3年半近く住み、最後のほうは普通に外出するようになっていたが、それ以前にリタイア生活が嫌になり、再び働きに出たいと意識が変化。
そこで現地の賃貸マンションを引き払って埼玉県内に引っ越し。現在は求人サイトで見つけた別の医療機器メーカーに採用され、契約社員として働いている。
「埼玉にしたのは、以前住んでいた都内の持ち家のマンションは処分していたので。それで都内より家賃の安い埼玉を選んだだけです。戻る前から求職活動をしていて、採用された職場から比較的近いっていうのもありましたけどね」
◆働いている今のほうが生活にリズムがある
30代のころから資産運用もしており、前の会社の退職金を含めた預貯金、金融資産を含めた資産は5000万円以上ある。独り身であることを考えると、贅沢をしなければこのままリタイア生活を続けても十分逃げ切れそうな気はするが……。
「散財するタイプではないので逃げ切れるとは思います。けど、仕事が本当に好きってわけじゃないですけど、働いていたほうが生活にリズムが生まれて自分にはこっちのほうが合っているなって。それに時間も潰れますから(笑)。
契約が更新されなかったとしてもその場合は別の仕事を探すだけ。体の自由がある程度利く間は、70代になっても仕事を続けたいですね」
早期退職したタイミングが悪かったのかもしれないが、それに関係なくリタイア生活が暇すぎて飽きてしまったという人は意外と多い。遠回りする形になったとはいえ、それを身をもって知ることができたのは結果的によかったのかもしれない。
<TEXT/トシタカマサ>
【トシタカマサ】
ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。
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