全国統一模試「山梨県内1位」から“女子御三家”に。進学して“驚いたこと”は…「地元にいたタイプの人が皆無だった」
日刊SPA! / 2025年1月28日 15時53分
華麗に、楽しく舞う。そんな華美なイメージとは裏腹に、ゆゆきちさんのアイドルコピーへの向き合い方は泥臭い。
「2024年春からリーダーに就任して、通常のサークル活動に加え、慣れない新歓コンパの準備や夏の大会などの調整などが重なりました。もちろん、普段は医学部生として学業中心の毎日です。
ある日、舞台のために美容院でヘアメイクをしてもらっていたら、美容師さんに『隠しておくから大丈夫だよ』と……。最初は何を言っているのかわからなかったのですが、どうやら円形脱毛症になっていたらしいのです。治るまで1ヶ月ほどかかりましたね。初めての経験だったもので、びっくりしました」
◆悩むこともあるが、喜びもひとしお
各大学のアイドルコピーサークルが集い、その技を競い合う大会があるという。基本的な技術に加えて、来客得票数も勝敗を隔てる大切な要素だ。
「私たちはアイドルではないとはいえ、当然、観客を魅了するパフォーマンスは求められます。近ごろはなかなか思うような結果が得られず、悩むこともありました。それだけに、大会で良い成績を残せたときの喜びはひとしおです。本物のアイドルがそうであるように、パフォーマンスの時間だけは、見てくれる人を夢中にさせる存在になれるように頑張りたいと思って日々、試行錯誤を繰り返しています」
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ゆゆきちさんは期間限定のアイドルコピー演者。大学サークルのステージで舞う数分など、彼女の長い人生において一瞬だろう。だが費やした時間の多寡が人生の濃淡と同一ではない。見てくれる人たちにどんな感情を届け、どう奮い立たせるか。「そっくりさん」に徹した情熱は、偽物でも贋作でもなく光り輝く。
<取材・文/黒島暁生>
【黒島暁生】
ライター、エッセイスト。可視化されにくいマイノリティに寄り添い、活字化することをライフワークとする。『潮』『サンデー毎日』『週刊金曜日』などでも執筆中。Twitter:@kuroshimaaki
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