『劇映画 孤独のグルメ』が絶好調。驚きの“パリでの恋”は「伏線が30年前の原作漫画にあるんです」久住昌之×稲田俊輔
日刊SPA! / 2025年1月30日 15時48分
久住:『孤独の“グルメ”』と名付けていますが、いわゆる“グルメ漫画”を書く気持ちは最初から全然なかったです。
◆1995年の漫画にあった、映画の伏線とは
稲田:その後は、1巻5話「群馬県高崎市の焼きまんじゅう」。
久住:このあたりで少し遠出してみようということで高崎まで行ったんです。
稲田:「なんだか…素朴な味だなァ」「これは思ったとおり……複雑な甘さだ」というのは、五郎ちゃんは多分、美味しいとは思っていないですよね。でもあえてネームにそういうこと書かなかったのが渋くていいなあと。
全体的に「なんだかなあ……」感が漂っているのですが、この回は負けとまでは言えなくて、自分の中では引き分けの△。
そしてこの回は、映画版につながる伏線が描かれているんですよね。
久住:そうそう、五郎のパリでの恋の思い出。30年も前に書いた一話のサイドストーリーが映画に使われて、しかも映画に出てくるのはその元恋人の娘。面白いですね。
◆あの五郎に恋人がいた設定にしたわけ
稲田:五郎って、いわゆる朴念仁的なキャラクターだと思ってたから、パリで恋人と別れるシーンは、みんなショックを受けたんじゃないでしょうか。「なんだよ、リア充だったのかよ!」って(笑)。なぜ、あの五郎ちゃんに突然、色男要素を入れたんですか?
久住:当時、編集者と話していて、「五郎は独身だけど、ずっと恋人がいなかったというのもつまらないか」と。五郎は輸入業者として外国に行くから、「パリとかで女性と付き合ってたことにしませんか」と言ったら、編集者が「それいいですね!」って。それでどんどん話を広げて「相手は女優ってどうですか」って(笑)。
稲田:謎のホップステップジャンプで設定が決まったんですね。あのパリの回想シーンは、ドラマ版だと日本で撮っていましたよね。
久住:そうなんです。船橋のマンションの屋上で(笑)。どう見たってパリではない。団地の屋上(笑)。そこにテロップで「パリ」って入ってる(笑)。別カットでは遠景に布団が干してあるのとかも映り込んでたとか(笑)。
◆伝説の「アームロック回」をどう解釈する?
稲田:あと「負け戦」で言うと、一番重要なのが、伝説の「アームロック回」(1巻・12話「東京都板橋区大山町のハンバーグ・ランチ」)。
久住:確かにあれは「大負け」ですね。
(編集部注:客の前で、店主が外国人スタッフ「呉くん」を、ひどく叱りつける。見かねた五郎が、店主にプロレス技をかけてしまう。呉くんは「やめて!それ以上いけない」と五郎を止める)
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