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「女は介護に使える」“男の子が欲しかった両親”から虐待を受けた29歳女性。暴行の後遺症に苦しむ「その後の人生」

日刊SPA! / 2025年2月4日 15時54分

◆人生で初めて親に怒りをぶつけた結果…

 一度、こんな騒ぎを起こし内定を取り消したが最後、高校の就職斡旋の制度は利用できなかった。1人でハローワークに行ったり、企業へ直接応募したりしても「なぜ高校の制度を使わないのか」と不審がられ、門前払いに……。働き口を見つけられないまま、卒業式の日が前日に迫り、このままニートになってしまう彼女は、怒りをぶつけたという。

「私はもう限界だったんです。『お前らが内定取り消したからやん!毎日毎日会社まわって、面接受けに行ってたんだよ!どうしてくれんねん!』と喚きに喚いて、目が開けられないほど大泣きしながら初めて両親に歯向かいました。積もりに積もった怒りと悔しさと悲しさで、文字通り必死の訴えをしたんです。しかし両親はまったく聞く耳を持たなかったですね」

◆卒業式の欠席を知った父親からの暴行

 泣き腫らした目は、冷やしたら次の日に腫れが引くレベルではなく、本当にひどい顔だったため、翌日の卒業式を休むことにしたという。すると、卒業式の欠席を母の告げ口で知った父は、怒り心頭で仕事を放り出して帰宅。まなみさんは父親に頭を踏みつけられながら、これ以上ないほどの怒声を浴びせられていたという。

「お前ごときの欠陥ゴミくずが俺をなめてんのか? お前の意志でお前の勝手で、お前のような低脳が学校を休めるなんて抜かしんじゃねぇぞ? おい、わかってんのかよ!」

 父親が怒鳴る度に踏みつけられた頭が、床に打ち付けられる。数時間に及んだ怒声と暴力に頭がおかしくなりそうになって、泣き叫びながら謝っていたという。

「もうとにかく怒鳴るのをやめてほしくて、ヒートアップしたら殺されてもおかしくないとも思いました。自分が何一つ悪くなくても『ごめんなさい、ほんまごめんなさい』と謝るしかなかったんです」

◆両親から離れたあとの後遺症

「このときのことは、あんまり記憶にありません……」と話すまなみさん。その後、なんとか就職先を見つけ、家を出ることができたそうだ。

「その後、自力で就職先を探して内定をもらって家を出ましたが、親から離れても平和になんか暮らせません。カウンセリングに行ったときに診断されたのは、鬱病と強迫性障害と不安障害でした。父に似た背格好の人がいたら呼吸困難になったり、誰かとすれちがったときにその人が笑っていたら“自分が笑われたのかな”と思ったり……。そういうこともあって、人が怖くて人混みはもちろん、ちょっと空いた本屋さんなんかでも急に呼吸が苦しくなることがあります。出歩くのは早朝か夜中しか考えられません」

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