藤田菜七子に続き「20歳の女性騎手」が突如引退…。女性騎手“引退ドミノ”はなぜ続いてしまうのか
日刊SPA! / 2025年2月6日 8時48分
現役時代の大江原比呂騎手 写真/橋本健
ここ最近、競馬界では大きな話題があった。
1月26日、キャリーオーバーで大いに盛り上がったWIN5。その翌週の2月2日は、1番人気の馬が全滅する一方、15番人気と9番人気の伏兵馬が勝利したため、的中はわずか5票にとどまった。その結果、配当は1億2000万円オーバー。ほんの1時間足らずの間に最大5人もの“億り人”が誕生した。
また、その前日の土曜には競馬界を揺るがすニュースも……。JRAが1日に発表したのは、昨年3月にデビューした大江原比呂騎手の引退である。
現役生活わずか11か月での引退は異例で、多くの関係者やファンを驚かせた。
◆苦難の連続だった大江原比呂騎手の現役生活
大江原比呂騎手といえば、祖父が元調教師の大江原哲氏で、父の大江原勝氏もかつて調教助手として女傑グランアレグリアの攻め専を務めた(現在は蛯名正義厩舎の調教助手)、まさに競馬ファミリーである。
自然の成り行きか、大江原比呂騎手もその道を志し、JRA競馬学校に入学。ケガのため1年の留年を経験したが、昨年春に無事に騎手としてデビューした。その3か月後には待望の初勝利を飾り、これまでJRA通算4勝を挙げていた。
ただ、短い現役生活は苦難の連続だった。昨年夏には新潟競馬で体重超過のため過怠金を科されるなど、たびたび制裁の対象になっていた。昨年10月には体重の調整に失敗する過程で、脱水症を発症し、9日間(開催4日)の騎乗停止処分も受けた。
それでも11月30日には中山競馬で久々の騎乗を果たし、挽回に努めていたが、運悪く直後の12月1日の調教中に右手小指を負傷。その後は実戦から遠ざかっていた。
20歳のホープが急転直下の引退を発表したことを受けて、師匠の武市康男調教師は「心が折れたのかな」と取材陣の前でコメント。度重なる減量苦に加えて、勝負の世界に身を置くことの厳しさも悟ったのかもしれない。武市師によると、大江原比呂騎手は今後、競馬界からはいったん距離を置くとのこと。「いくらでも生き方はある」と最後は弟子の背中を押す苦渋の決断を下したようだ。
◆女性騎手の現在地
女性騎手の引退といえば、昨年10月の藤田菜七子騎手の電撃引退が記憶に新しい。昨夏に結婚を発表し、まさに心機一転するタイミングで藤田菜七子騎手を直撃したのが“文春砲”だった。通信機器の不正使用の疑いがあることが『週刊文春』の取材で判明したが、釈明する間もなく、競馬界から姿を消した。
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