高校野球 次の100年も甲子園とともに歩むための「2部制導入」必要性、観戦者への負担…継続検証が必要
スポニチアネックス / 2024年4月19日 19時16分
日本高校野球連盟連は19日、大阪市内で選手権大会の第2回運営委員会を開き、今夏の第106回全国高校野球選手権大会で「午前の部」と「夕方の部」に試合を分ける2部制の導入を発表した。
日本高野連が18年に策定した次の100年を目指す「高校野球200年構想」。
目的の一つに「安全に長くプレーできる環境をつくります」とある。クーリングタイムも低反発の新基準バットも「安全に」が基にある。構想からすれば、2部制導入は当然の流れだ。
暑さ対策には一つの最適解がある。NPBと本拠地とする球団の協力が前提だが、ドーム球場で試合をすればいい。だが高校野球において、甲子園で試合をすることに、代用できない価値がある。
100年の歴史がある。21年に東京五輪開催の影響で東東京大会準決勝を東京ドームで戦った帝京(東京)の前田三夫名誉監督は「夏の甲子園は、この時季に、太陽の下で、甲子園でやるからこそ意味があるのではないか、と思う」と語った。
次の100年も聖地とともに歩むための「2部制」。ただ、構想の目的には「野球の楽しさを広めて競技人口を拡大し、応援していただけるファンを増やします」ともある。そもそも野球は攻守交代があり、休みが多いスポーツだ。大会中の試合よりも、酷暑下での日常の猛練習の方が、部員たちへの負荷ははるかに高い。
本当に2部制が必要か、観戦するファンへの負担はどれほどか、まだまだ検証が必要だ。
(アマチュア野球担当キャップ・柳内 遼平)
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