スカウトが「日本一うまいショート」と絶賛 明大・宗山塁「まだ10勝の中の1勝」とV見据える
スポニチアネックス / 2024年4月20日 15時17分
◇東京六大学野球 春季リーグ戦第2週第1日第1試合 明大21―2東大(2024年4月20日 神宮)
今秋ドラフト1位候補の明大・宗山塁主将(4年)は東大との初戦に「3番・遊撃」で出場し、2安打2打点をマークした。
打線爆発で21得点を挙げた明大。20得点以上は1934年の慶大戦で挙げた21得点、2021年秋に挙げた22得点に続き3度目。また2回には1イニング12得点の猛攻。1イニングの史上最多得点は1928年春(昭3)に早大が挙げた1イニング13得点。明大は2012年秋(平24)以来2度目の1イニング12得点となった。(以下は宗山の一問一答)
――初戦で上々のスタートを切った。
「そうですね。まずは東大さんから1勝先に取れたっていうのは、自分たちの代で初めての勝利ですし、選手たちもこう神宮でいつも通りの動きをしっかりしてくれたかなと思う。まだ10勝の中の1勝だと思って、これから1戦1戦戦いたいなと思います」
――打っては2安打2打点。
「そうですね。まだまだ見直すところというかはあるんですけど、とりあえずヒットが出たことと、それが打点に繋がったっていうところが1番大きかったかなと思うので、こういった勝負どころでの打席っていうのは自分の中でも課題にというか大事にしているので、そこは継続してやっていければなと思ってます」
――ケガもあった中で迎えた。
「そうですね。野球ができない期間で、見えてくるものっていうのもたくさんありましたし、ベンチにはずっと入らしてもらって、試合をこう見て声を出していたんですけど、ベンチから見る試合っていうのは、またこう違ったものがありました。それを何試合も重ねていくことで、いろんな選手のいいところ、悪いところ見えてきますし、そこは今にすごい繋がってるかなと思うので、個人的にも自分の動きというか見直す、体を見直すいい機会になったかなと思います。今まで見えてこなかったことっていうのは、個人としてもチームとしても色々あったかなと思います」
――主将として初のリーグ戦。
「そうですね。自分は本当にたくさん試合に出させてもらっていて、ここの神宮でいろんな場面を経験させてもらっている。やっぱり今日みたいに初登板で投げたピッチャーもいたりとか、初めて神宮に出る選手っていうのはこれからどんどん出てくると思うので、そこで自分が引っ張ってというか、安心させるような声をかけれたら、伸び伸びプレーできるんじゃないかなと思うので、そこはキャプテンという立場もありますし、自分が言えることはたくさんあるんじゃないかなと思って声をかけてます」
――スタンドを沸かせるプレーも。
「守備で試合の中での不安っていうのはもうなくなっているので、あとはどれだけ集中力を持って1試合しまった守備をできるかっていうのは、自分含めチームとしてこうやってきていることなので、そこは試合の中での集中力っていうのは、特にピンチの場面、1点もやれない試合がこっから続くので、そこは大事にしたいなと」
――全治3カ月と聞いていたが。
「もちろん骨の怪我ではあったので、できる治療はした中で、あとは本当に自分の回復を待つだけというか。本当に日ごとに良くなっていくような感じだったので、そこは間に合ってくれてよかったなっていう感じです。そうですね。普通にいつも通りやれているかなっていうような感じはあるので、もう気にせず100パーでやれてるかなと思います」
――いつOKサインをもらったのか。
「そこは本当に日ごとに状態を見ながらっていうような感じだったので、この試合に入る前も打席に何打席という風に決めて、打席でピッチャーの球を見ながらで、守備もつかしてもらいながら、そこは自分の状態見ながら、できる範囲でこう徐々にこう今日に間に合ったという。30打席っていうのに最初言われて、そこから自分が少し他の選手より多めにピッチャーを見させてもらって、こう今日までやってきたっていう感じです」
――故障期間の思いは。
「そうですね。もちろんこう、その時は自分が100パーセントのプレーをできる状態ではなかったんですけど、キャプテンという立場で選手とは違う立ち位置にいるっていうのはわかってますし、試合に出られなくても自分がいることでっていうか、自分のできることはあるんじゃないかなと思って、そこは野球以外のところで自分が色々と支えていけたらというか、力になりたいなっていう気持ちでやっていました」
――大学ラストイヤー。
「そうですね。本当に自分たちの4年生を中心にチームをまとめていって、まずは4冠という目標を掲げているので、この春のリーグ戦を優勝することで強いチームとか応援されるチームになっていくのが1番自分たちが目指すところかなっていう風に思う。プレーはもちろん、それ以外のところも目指していくというか、しっかりそこは自分が周りに声かけながらまとめてやっていきたいなと思っています」
――丸山、村松、上田主将はどのような存在だった。
「そうですね。ほんとにそれぞれの学年でいろんな個性があったり色があるんだなっていうのは、上の3人の丸山さんから参考にさせていただいて、自分もいずれは引っ張っていくっていうような思いで、年々そういう思いも強くなってきていました。それぞれ本当に、なんて言うんですかね、違うチームというか、本当にそれぞれの色があると思うんで、そこキャプテンが1番理解してやってこられたかなっていう風に思う。自分もこの代のいいところっていうのを引き出せればなと」
――打撃の変化は。
「そうですね。その、野球ができない期間に肩、右腕は使えなかったので、それ以外の下半身であったりとか、そういったところの動きっていうのを見直して冬をやってきた。チームとしてのバッティングの強化っていうのやってましたし、個人としてもこう、そういった自分の体、見直しながら、怪我明けでも同じような取り組みというか、そこでさらに自分の体の動きとしては、そこで見直す期間があった分、良くなったかなと思っています」
アマチュア球界屈指の遊撃守備、東京六大学野球リーグの通算安打記録更新を射程に捉える打撃を備える逸材が初戦から攻守で躍動。各球団のスカウトから絶賛の声が相次いだ。
▼広島・苑田聡彦スカウト統括部長 もうすぐにドラフトがあってもいいですよ。二遊間がしっかりするとチームは強くなりますからね。(獲得できれば)菊池(涼介)がいるうちに技術を教えてもらいたいね。プロ野球含めて日本で一番上手いショートだと思いますね。
▼ソフトバンク・宮田善久スカウト パワーがついてきています。試合前のフリー打撃では柵越えが3本。それに逆方向の打球も飛ぶようになってきました。
▼西武・渡辺久信GM 全治3カ月と聞いていましたが開幕に間に合ったことが凄いですね。今日1日のプレーで評価が変わることはありません。
▼中日・八木智哉スカウト 守備はトップレベルですね。体が大きくなりましたがスピードも落ちていない。長打も出てくると思うので去年と違うスタイルのプレーも楽しみですね。
◇宗山 塁(むねやま・るい)2003年(平15)2月27日生まれ、広島県出身の21歳。三良坂小1年で野球を始め、三良坂中では軟式野球の高陽スカイバンズでプレー。広陵(広島)では1年夏、2年春に甲子園出場。明大では2、3年時に侍ジャパン大学代表入り。憧れの人はサッカー選手、実業家の本田圭佑。1メートル75、78キロ。右投げ左打ち。
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