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【スポニチスカウト部(11)】専大松戸・中山凱 万能遊撃手 逆襲の夏へ

スポニチアネックス / 2024年4月23日 6時2分

攻守でチームをけん引する専大松戸・中山

 今秋のドラフト候補となる選手にスポットを当てる「スポニチスカウト部」。アマチュア担当記者の独自目線による能力分析とともに、選手たちの素顔を紹介する。第11回は、専大松戸の主将・中山凱内野手(3年)。昨秋は捕手を務めた器用さを備える高校通算10本塁打の「打って、守れる」遊撃手が、高卒で夢のプロ入りを目指す。

 今春選抜の千葉県勢は、中央学院が甲子園初勝利を挙げ、そのまま4強入りと大躍進した。昨秋、関東大会で初戦敗退し選抜出場を逃したのが専大松戸。主将の中山は中央学院のある我孫子市出身で、最寄りの我孫子駅には「中央学院甲子園出場」の横断幕が張り出されていた。通学時に目に入る横断幕。「それが本当に悔しかった。勝ち切らないといけないところで勝てなかった」と心を燃やしていた。

 夏に逆襲を誓う専大松戸の練習強度は今、マックスに到達している。走者をつけた実戦形式のゲームノックでは76歳の持丸修一監督の声が飛び、一球のミスも許されない雰囲気の中、競争も激化。遊撃を守る中山の守備は頭一つ抜けている。特筆すべきは送球のバリエーション。とにかく早く投げることが求められる中継プレーでは、捕手のようにクイックモーションを駆使し、低いワンバウンドを投げ込む。三遊間に深い打球が飛べば、今度は矢のようなノーバウンド送球で一塁のアウトを奪う。「アウトを取るためにどのプレーが必要かを考えている」と自信を持つ守備力は昨秋のコンバートで一層の磨きがかかった。

 新チーム始動時は絶対的な捕手が不在で、何をやらせてもセンス抜群な中山が捕手を務めた。今春、遊撃に戻ったが「捕手の二塁送球でしっかり上から強く叩く感覚をつかんだ。ショートでも使えるのでやっていてよかった」と成長につなげた。捕手でもドラフト候補に引けを取らない二塁送球タイムをマークしていたが「アウトにするだけでチームを盛り上げられるショートをやりたい」と愛着のあるポジションに戻った。

 高校生トップクラスの遊撃守備、そして捕手もこなせるユーティリティー性に、癖のない打撃で高校通算10本塁打。今夏の侍ジャパンU18日本代表にも推薦したい一人だ。 (柳内 遼平)

 ○…専大松戸は21年夏の甲子園で初勝利を挙げ、23年春は準々決勝進出、同年夏も初戦突破と甲子園で安定した成績を残している。中山は進路について「まずはプロを目指してやっている」と説明。「自分だけ良い結果を残しても評価にはならない。チームが勝つことによって“その中に良いやつがいるぞ”みたいな形になると思う」とフォア・ザ・チームを貫くことを誓った。

☆球歴

我孫子一小3年からブラックバードで野球を始める。白山中では八千代中央リトルシニアに所属。専大松戸では2年春、2年夏に甲子園出場。憧れの選手はソフトバンク・今宮、西武・源田。好きな言葉は「全身全霊」。

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