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【筑後鷹 特別編】三笠杉彦GMが語る4軍制育成システム 「育成のホークス」を復活させる

スポニチアネックス / 2024年4月23日 6時2分

韓国遠征を視察したソフトバンク・三笠杉彦GM

 ソフトバンクの三笠杉彦GM(50)が韓国遠征視察中に本紙のインタビューに応じ、3軍などファームが目指す未来について語った。大学との練習試合も積極的に行っている中、育成選手を近い世代のドラフト上位候補に負けないレベルに育て上げることが目標だ。多様な相手との豊富な実戦を通じ、停滞気味となっていた「育成のホークス」を復活させていく思いを口にした。

 ――3軍は16日から韓国遠征中。NPB入りを目指す選手が集まる独立リーグとの対戦なども含めて、さまざまな相手と試合を組んで戦うことはメリットも大きい。

 「それはあると思います。3月、8月の大学との試合もあります。8月は北海道のタンチョウリーグ(※)だったり、関東でも試合をやってますが、うちも指名した国学院大の武内君(西武)や青学大の常広君(広島)、下村君(阪神)との対戦もあった。抑えられましたが、ドラフト上位候補の投手と対戦して“同じ年代のあの選手を超えていかないとプロでは勝てないんだ”と。韓国は韓国、大学は大学と、いろんな相手と対戦させてもらう意味はあると思います」

 ――ドラフト候補との対戦となれば、ドラフト戦略上で参考にできる点もある。

 「そうですね。うちの育成で3、4年やっている選手と、大学の選手を見ることができるのは強みでもある。我々の若手や50人以上いる育成選手と、ドラフトで指名される選手との比較を強化していかないといけない」

 ――甲子園で活躍した選手だったりが大学に進学するケースも多いだろうが、選手側としても近い年代の大学生との対戦は刺激が大きい。

 「現状(高卒で)育成での入団より、大学、社会人を選択してプロを目指す選手のほうが多いのは確か。育成で4年やったけど、進学を選んだ選手に勝てないというケースが実際のところあるのですが、たとえば(育成の)第1世代でいうと千賀君と(早大から日本ハムに1位入団の)有原君が同学年になる。いずれも素晴らしい投手として結果を残している。“うちの育成でやったから”という環境をつくっていかないといけない」

 ――近い世代が集まる大学の環境の中で伸びる選手もいる。最先端のトレーニング環境に加えて、育成として入団するメリットや強みをどう生かして「ホークスの育成だからこそ」の選手を育てていくか。

 「いろいろありますが、まずはスカウティングをしっかりすることが一つ。加えて育成からプロを選んだ人の強みは、より野球に集中できること。うちは4軍まであって選手の数は多いが、一流選手やその環境に触れて鍛錬することもできる。それに今回の韓国に遠征している理由でもありますが、練習量は変わらなくても実戦の数が大きく違う。週6試合できるわけですから。実戦経験を通じて切磋琢磨(せっさたくま)していくことができる。そこの強みを生かして伸ばしていければと思います」

 ※タンチョウリーグ 8月に北海道の釧路市、帯広市で行われているプロ野球チーム、社会人チーム、大学チームの交流戦。昨年はプロからはソフトバンク3軍のみが参加した。

 ○…ソフトバンク3軍は現在、韓国に遠征中。この取り組みは2012年までさかのぼる。当時もチームを率いた小川3軍監督は「向こうは2軍だから“3軍なんか”っていう気持ちだったっていうのは耳にした。ぶざまな試合をしたら終わってしまうんじゃないかというプレッシャーもあった」と振り返る。今や球界を代表する捕手となった甲斐を「置いていってほしい」と言われ、その年に高卒ルーキーながら8勝を挙げた武田については「なんでこんな選手が3軍にいるんだ?」と驚かれたという。

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