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【リーグワン】神戸のPR山下裕史、次戦で歴代最多タイ177試合出場へ「そろそろ辞めるで」から奮起

スポニチアネックス / 2024年4月25日 15時48分

居残りでタックルの練習をする神戸の山下裕史

 ラグビー・リーグワンの神戸は、27日の第15節・静岡戦(花園)に向けて25日、神戸市内で調整した。

 前節の東京ベイ戦に敗れ、シーズンの5位以下が確定。上位4チームによるプレーオフ進出の可能性が消滅した。だが、静岡戦は今季のホーム最終戦。リザーブとしてメンバー入りする元日本代表プロップ山下裕史(38=京産大)は、この試合に出場すれば、久富雄一の持つリーグ戦歴代最多となる通算177試合出場(トップリーグも含む)に並ぶ。

 「久富さんがトップになった時のセレモニーを“凄いな”と思いながら見ていたので。今年迎えるのか、という感じですね」

 京産大から神戸に加入したのが08年。トップリーグ時代から神戸ひと筋で戦ってきた。同じ大阪出身で同学年の堀江翔太(埼玉)に続き、京産大の1学年先輩だった田中史朗(東葛)が今季限りで引退することを発表。日本代表でも長くともに戦ってきた存在が現役に別れを告げることになり、感慨深い表情を浮かべた。

 「フミさんは大学からずっと一緒で、日本代表でも一緒だった。あの負けず嫌いの人がついに引退すんねや、と。知った顔がいなくなるのは寂しいっすけどね。おじさんがいなくなるんで」

 そういって笑った山下も、シーズン序盤は苦しんでいた。開幕から4試合でメンバー外。中学2年時に父親が他界してから女手ひとつで育ててくれた母・佳子さんには、今年の正月に「もうそろそろ辞めるで」と打ち明けた。「あんた、なんで辞めるねん」と言う母に「40歳手前のおっさんにどれだけラグビーさせるねん」と返したという。

 そうは言いながらも「出られないのは自分のせい」と自身に矢印を向け、日々の練習量を増やすなどハードなトレーニングを消化。1月14日の東京ベイ戦で今季初出場を果たすと、以降は全試合に出場してきた。

 「僕はプロ契約じゃなくて、会社員なので。“引退して社業に専念しなさい”と言われることなく、ラグビーをやれていることが幸せ」

 現在は体の状態も良く「パフォーマンスとしては悪くない部分が多い」と語る38歳。既にプレーオフ進出の可能性が消滅しているが「とにかく勝って終わる。神戸らしさをしっかりと出して。本当に勝つべくして勝って、残り2試合を終えたい」と言葉に力を込めた。

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