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「谷保さん激似ボイス」誕生のきっかけは…西武の「ライバルシリーズ」 神宮を声で彩る法大・上中咲葵さん

スポニチアネックス / 2024年5月4日 9時25分

神宮で場内アナウンスをする上中さん(写真提供 東京六大学野球連盟)

 「学生野球の父」の飛田穂洲、「ミスタープロ野球」の長嶋茂雄、昨年には阪神を日本一に導いた岡田彰布も、1925年(大14)に始まった東京六大学野球を彩った。今年で創設から節目の100年目を迎えた日本最古の大学野球リーグを支える人々を紹介するインタビュー連載「東京六大学野球 次の100年へ」。第2回は4月29日に行われた法大―慶大の3回戦で今季初の場内アナウンスを務めた法大の上中咲葵マネジャー(4年)。元ロッテ球団職員で、長年ZOZOマリンで場内アナウンスを担当してきた谷保恵美さん(57)そっくりの「ボイス」で神宮での熱闘を盛り上げている。

――今季初の場内アナウンス。

 「緊張して試合早々に噛んでしまいました…次は5月18日の早稲田戦でアナウンスさせてもらえる予定なので、そこではノーミスでやりきりたいと思います」

――スタメン発表から試合終了のアナウンスまでノーミスでやりきることは難しい。

 「確かに難しいんですけど、やっぱりミスがなかった方が自分自身も“やりきったな”って思うことができます」

――西武文理高(埼玉)では野球部マネジャーで場内アナウンスを経験。アナウンスに興味を持ったきっかけは。 

 「小学校5年の時に西武ドーム(ベルーナドーム)で場内アナウンス体験をしたんです。その時に“アナウンスって楽しいな”って思えた。野球部のマネジャーになった高校時代にも西武ドームで場内アナウンスを担当させてもらえる機会がありました。いまはこうやって神宮でできているので本当に恵まれていると感じています」

――高校時代、西武ドーム(ベルーナドーム)で場内アナウンスを担当したのはいつ。

 「私たちが3年生の時の夏の埼玉大会ですね。2020年は新型コロナウイルスの流行で甲子園大会がなくなり、埼玉の独自大会が開かれました。その準決勝、決勝を西武ドームでやることになり、私は準決勝を担当しました」

――小学5年時以来の西武ドームでのアナウンスはどうだった。

 「いつもの高校野球で使用する球場でのアナウンスと違いました。ドーム球場で、大きいので自分の話した声が(時間差で)反響する感じがあって、だんだん自分が何を話しているのか分からなることもありました。それでもドキドキする中で何とか終えることができてよかったです」

――2度の西武ドームでの経験、高校時代のマネジャー経験を通してアナウンスへの思いが強くなった。東京六大学野球連盟に所属する法大に進学したきっかけは。

 「ちょうど私が高校3年で進路を決める時に(コロナ禍の影響で)夏にあったリーグ戦で法大が優勝したっていうニュースをスマホで見たんです。そこから法大野球部をどんどん調べていったら東京六大学で一番優勝している、もの凄く強いチームと知ったんです。“一番強い集団でマネジャーをやってみたい”と思ったことが受験のきっかけ。マネジャーしか東京六大学野球リーグでの場内アナウンスができないので、アナウンス室からの景色を見ると改めてありがたみを感じます」

――法大ではいつから東京六大学野球リーグ戦の場内アナウンスを担当している。

 「リーグ戦は昨年の春から担当しています。5試合ほど経験してきました」

――5試合経験しても、まだ緊張するか。

 「神宮はいつやっても緊張しますね。特にスタメン発表の時は緊張とずっとしゃべり続けることで途中で喉がカラカラになる。いつも緊張してしまうんですけど、いつまでも初心を忘れずにやっていきたいです」

――ネットでは「元ロッテ球団職員・谷保恵美さんにそっくりの声」という声もある。意識しているのか。 

 「私は埼玉出身なので、よく西武ドームに観戦にいっていました。昔、“ライバルシリーズ”というのがあって(ロッテの)谷保さんがビジターの西武ドームに来られてアナウンスする機会があったんです。その時に谷保さんの声を聞いて“凄く暖かい声でステキ…”と思って、そこからあの声を目指しました。本格的にアナウンスをするようになったのは野球部のマネジャーになった高校からなんですけど、やっぱりあの体験があったからプロ野球中継を見る時はアナウンスを意識して見るようになりました」

――いまはどんなアナウンスの練習を。

 「自分の声を聞くことが大事だと思っています。録音した声を聞き直して“ここはもっとこうした方が聞きやすいかも…”のように改善して聞きやすい声を目指しています」

――チームは優勝を目指す戦いが続く。意気込みは。

 「やっぱりチームが勝つのが一番です。アナウンスのことを記事にしていただけることもありますが、やっぱり主役はグラウンドでプレーしている選手。分かりやすいアナウンスで試合を支えていきたい。次の試合も頑張りたいと思います」

 ◇上中 咲葵(うえなか・さき)2002年5月9日生まれ、埼玉県入間市出身の21歳。小学、中学時代は吹奏楽部所属でクラリネットを担当。西武文理(埼玉)では野球部のマネジャーを務める。法大では文学部に所属。好きな言葉は「奇跡を待つより捨て身の努力」。趣味は「散歩と習字」。将来の夢は「野球に携わる仕事」

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