学生横綱・草野直哉が申し合い50番！熱海富士ら幕内力士と充実稽古 デビュー場所幕下Vにも期待

熱海富士（右）と激しい稽古を繰り広げた草野直哉（代表撮影）

　大相撲夏場所（12日初日、東京・両国国技館）で幕下最下位格付け出しデビュー予定の草野直哉（22＝伊勢ケ浜部屋）が4日、東京都江東区の伊勢ケ浜部屋で計50番の申し合い稽古を行った。

　草野は昨年の学生横綱で、世界選手権優勝なども含む計9冠の実力者。この日は幕下以下の申し合いから参加し、関取衆も交えた最後まで残って約1時間半で計50番取った。幕下以下を相手には、関取経験者の天照鵬（21）に勝ち越すなど計18勝9敗。19年の全国高校総体決勝で敗れている同学年の颯富士（22）とも激しい稽古を繰り広げた。

　熱海富士（21）、翠富士（27）、宝富士（37）の3人を相手には計5勝18敗。デビュー前の新弟子ながら、幕内力士にも通用する実力を示した。前頭筆頭の熱海富士にはさすがに力負けする内容が目立ったが、正面から当たり合って右の相四つで堂々渡り合う場面も見られた。稽古中には、宮城野親方（元横綱・白鵬）、師匠の伊勢ケ浜親方（元横綱・旭富士）、兄弟子の照ノ富士（32）の3人の横綱からもそれぞれアドバイスを受けた。

　部屋に関取が7人もいる充実した稽古環境。今月2日の新弟子検査時には「稽古についていくのがやっと。厳しい世界だなと実感しています」と話していた。実力的には、デビュー場所でいきなり幕下優勝を十分狙える逸材。部屋の兄弟子・尊富士らに続く、学生相撲出身者のスピード出世に期待が掛かる。