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岩手出身Vは男子ツアー史上初!ゴルフ界の“大谷”米沢蓮「岩手のゴルフ界が盛り上がれば」

スポニチアネックス / 2024年5月6日 4時3分

<中日クラウンズ最終日>18H、ウイニングパットを沈め、ガッツポーズする米沢蓮(撮影・椎名 航)

 ◇男子ゴルフツアー 中日クラウンズ最終日(2024年5月5日 愛知県・名古屋GC和合C=6557ヤード、パー70)

 2打差の3位から出たプロ3年目の米沢蓮(24=ティ・エム・プラテック)が6バーディー、1ボギーの65をマークし、逆転でツアー初優勝を飾った。男子ツアーで岩手県出身者の優勝は史上初。東北福祉大の2年先輩である片岡尚之(26=CS technologies)と同組での一騎打ちを制した。

 ゴルフ界に新たな歴史を刻んだ。米沢は首位タイで迎えた18番パー4。決めれば優勝という1・5メートルのバーディーパットが残った。ラインは真っすぐの上り。「震えるような緊張だった。今までのゴルフで一番緊張した」という運命を懸けた一打は望み通りカップに吸い込まれた。男子ツアーに岩手県出身の優勝者が初めて誕生した。

 「僕自身がこうして優勝することだったり、これからも全力でプレーすることで岩手のゴルフ界が盛り上がればいい」

 雪国・盛岡市育ちの24歳。例年、冬の間はラウンドができないが、室内でトレーニングするなど工夫して腕を磨いてきた。今も花巻市に住み、所属先は県内の建設業ティ・エム・プラテック(北上市)だ。スポーツが盛んな地域で、同郷の大谷翔平は海の向こうで大活躍。「大谷選手は勇気とか感動を届けている素晴らしい選手。同じようにはいかないけど、自分もそういったものを届けていけたら」と思い描く。

 アマチュア時代はナショナルチームの一員として活躍。18年には中島啓太らとともにジャカルタ・アジア大会で団体金メダルを獲得した。21年12月にプロ転向してからはパターに悩まされ「パッティングを打つのが怖かった」。試合で悪いイメージから抜け出せなくなり、自信を喪失。それでも試行錯誤しながら必死に前を向いた。18番の1・5メートルのウイニングパットを前に「絶対決めて今まで苦しんだものを払拭してやろう」と強く決意。最後に優勝へ導いてくれたのは、長年苦しんできたパターだった。

 海外ツアー参戦を夢見る24歳。初優勝はあくまで通過点で「もっと優勝を重ねて賞金王になりたい」と今季の目標を掲げる。一度失った自信を取り戻した遅咲きの大器はきっとさらに強くなる。 (山手 あかり)

【岩手出身V女子では3人 男子未勝利県は残り8県】

 ○…岩手県出身選手の優勝は、女子では日蔭温子ら3人がいるが、男子では米沢が初。男子で優勝者を送り出していない県は青森、福島、富山、福井、鳥取、島根、岡山、大分の8県。優勝者を最も多く輩出しているのは東京都で28人(計102勝、深堀圭一郎ら)、2位の千葉県は22人(計151勝、青木功ら)、3位は大阪府の21人(110勝、杉原輝雄ら)。

【米沢蓮はこんな選手】

 ☆経歴、サイズ 1999年(平11)7月23日生まれ、盛岡市出身の24歳。1メートル74、80キロ。盛岡中央高―東北福祉大卒。

 ☆ゴルフ 9歳の時、開店時間を間違えて家族と行った「ニトリ」横にあったゴルフ練習場で初めてクラブを握る。独学で見よう見まねながら小学校時代は東北ジュニアで5勝。

 ☆アマ実績 東北高校選手権3連覇。大学進学後の18年からナショナルチームに選出され、18年アジア大会団体戦で金メダル獲得。21年日本オープンでは38位でローアマ獲得。21年12月にプロ転向。

 ☆東北福祉大出身 同期は杉原大河と発多ヤマト。1学年先輩の金谷拓実から優勝後に祝福され「今まで僕が(祝福のために)待っている側だったのでそこで実感が湧いてきた」と笑顔。

 ☆岩手の星 岩手県出身で賞金ランクによるシード権を獲得した唯一の選手。

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