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引退発表の宇野昌磨 羽生結弦さんら引退で闘志わかず「ゆづくんの存在が大きかった」苦悩した近年

スポニチアネックス / 2024年5月10日 4時31分

平昌五輪男子フリーの演技を終え、セレモニーで、銀メダルとなった宇野昌磨(左)の頭をなでる優勝した羽生結弦

 フィギュアスケート男子で18年平昌、22年北京の五輪2大会連続メダリストの宇野昌磨(26=トヨタ自動車)が9日、現役引退を電撃発表した。五輪連覇者の羽生結弦さん(29)と一時代を築き、日本勢初の世界選手権2連覇を果たすなど数々の記録を打ち立てた。近年はモチベーション低下に苦しみながら最後まで若手の手本として君臨。競技人生を後悔なく走り切り、次のステージに進む。14日に都内で会見を行う。

 男子スケート界を支えてきた宇野が、勝負のリンクを去る。自身のSNSで「この度、現役選手を引退する決断を致しました。今日まで競技者としての僕を応援してくださった皆様、支えてくださった皆様本当にありがとうございました」と感謝を述べ「5歳の時にスケートと出会い、21年間続けることができ、素晴らしい競技人生を送れたことにとても感謝しております」(原文まま)と続けた。

 現役生活は、輝かしい記録と記憶に彩られた。5歳の時に訪れたリンクで元世界女王の浅田真央さんに誘われ、スケートを開始。15年にシニアに移行し、16年4月には世界で初めて大技4回転フリップを成功し、注目を集める存在となった。その後は羽生結弦さんの背中を追い、平昌五輪銀メダルを獲得。北京でも個人銅、団体銀と五輪3つのメダルは、日本フィギュア界最多となっている。

 それでも、世界の頂点に立った直近2年は苦悩する日々だった。追いかけ続けた羽生さんや五輪王者のネーサン・チェン(米国)が競技会を去り、タイトルを守る立場に変わった。「心から勝ちたい気持ちになれなかった。年齢なのか、ネーサン、ゆづくんの存在が大きかったのもある」と明かし「競技者の精神は、あの2人が現役を退いた時点で難しいものになった。やらなきゃという使命感から、何とかこの2年つないだ」とも吐露していた。

 引退発表は電撃的だったが、熟慮し続けた上での決断。2連覇した昨年3月の世界選手権後は「しばらくスケートをしたくなかった」。引退できずに続けた今季は特に「良い成績を出そうが、全然、それに見合ったうれしさを感じることはなかった」という。次世代の壁となるべくリンクに立ち続けたが、イリア・マリニン(米国)が初優勝、鍵山優真が2位だった3月の世界選手権は4位。試合では心から湧き出る感情はなかった。

 現役の全日本選手権王者でもあり、2年後の五輪のメダル獲得も射程圏内だった。だが、世界選手権後に「僕なりに最善を尽くした」と言った言葉は、偽らざる本音。重責を全うしたスケーターは悔いなく、新たな道に進む。 (大和 弘明)

 ◇宇野 昌磨(うの・しょうま)1997年(平9)12月17日生まれ、名古屋市出身の26歳。5歳でスケートを始め、ジュニア時代から主要国際大会を制覇。シニアでは全日本選手権16~19年4連覇を含む男子歴代2位に並ぶ6度優勝。19年四大陸選手権、22年GPファイナルを制し、22、23年と連覇した世界選手権と合わせ、生涯グランドスラムを達成。4回転フリップ世界初成功はギネス記録認定。現行ルールでの自己ベストはSP109.63点(世界歴代3位)、フリー204.47点(同6位)、合計312.48点(同4位)。1メートル58。

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