元WWE選手が感じたアジアのプロレス文化の成長とは?「昔と比べたら100万倍上達していた」
スポニチアネックス / 2025年1月13日 19時2分
世界最大のプロレス団体の米国「WWE」の元スーパースターであるトレント・セブン(43=英国)がスポニチアネックスの独占インタビューに応じた。アジアのプロレス文化の成長について言及した。
10日にシンガポールのプロレス団体「SPW」に初参戦したトレント。メインイベントでは、来日経験のあるアンドリュー・タンと対戦して激闘の末に勝利した。
「本来は、6~7年前にシンガポールで試合をする予定だったけど、その時はタイラー・ベイトとWWE・NXTの“ダスティ・ローデスタッグチームクラシックトーナメント”出場が決まったから試合が出来なかったんだ。だからシンガポールに戻って来れたのは凄く嬉しいよ」と試合後に笑顔で明かした。
12年以降、日本以外のアジアの国々で多くのプロレス団体が旗揚げした。その中でもシンガポールのプロレスに大きな注目が集まっている。実際にシンガポール人初の「WWE」選手としてダンテ・チェンを送り込んでいる。アジアそしてシンガポールのプロレスは今後も成長していくという。
「シンガポールのプロレスは、かなりエキサイティングになっている。SPWの選手たちと初めて会った時と比べたら100万倍上達した。きょうも試合を見ていたら、昔と比べたらずっと良くなっていた。彼らはきちんと練習もしていることがわかるから、今後もSPWは要チェックだね」と期待を寄せた。
シンガポールのファンたちのほとんどが「WWE」を見て、プロレスを好きになっている人々ばかりである。その中で、「WWE」は動画配信サイト「Netflix」と契約を結んで、今年1月から配信が開始された。(日本ではABEMA独占配信)
「Netflix配信によって、全世界でプロレスがより多く見れるようになった。Netflixは全世界会員数が約3億人。その約3億人がWWEをすぐに見ることができるわけだからトリプルHは本当にプロレス界を変えたと思う。彼らはプロレスを真の意味で、グローバルなエンターテインメントにした」とWWEのグローバル・タレント育成最高執行役員および戦略部門最高執行役員を務めるトリプルHを称えた。
そしてNetflix配信によって、アジアでもプロレスがより身近なものになっていくと予測した。「Netflixではイカゲームなどさまざまなコンテンツがある。その中には常にプロレスもある。だから今後は、ショッピングセンターでSPWのポスターを見た人が“プロレスを観に行こう”となってくれることに期待している」と今後のアジアのプロレス市場について言及した。
最後に「これからもプロレスを見てください。ファンの応援が無ければプロレスもできないからね」とファンにメッセージを送った。(酒井 卓也)
◆トレント・セブン 1981年8月21日生、英国出身。10年にプロレスデビュー。16年にWWEと育成契約。タイラー・ベイトとのタッグチーム「マウスタッシュ・マウンテン」でNXTタッグ王座、NXTUKタッグ王座を獲得した。WWEとの契約解除後には、23年10月に新日本プロレス英国大会でエル・デスペラードと対戦している。(試合はデスペラードのエル・エス・クレロで敗れる)
《来日経験のある選手がトレントとの激闘に敗れるも…》トレントに敗れたアンドリューは試合後に「トレントはレベルが違った。でもそのおかげで自分は限界まで追い込まれた。彼が自分の限界を引き上げてくれたことを光栄に思う」と感謝した。そして今後のシンガポールのプロレスについても「もっとメインストリームにしたいんだ。私が12年間、シンガポールでプロレス文化を築きあげたし、多くの献身的なレスラーがいると信じているし、情熱的なレスラーもたくさんいる。日本のプロレス文化のように、定期的に大会を開催していきたい」とシンガポールでのプロレス文化の成長を誓った。
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