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NHK連続テレビ小説「おむすび」1・17放送回に込められたもの

スポニチアネックス / 2025年1月17日 9時0分

連続テレビ小説「おむすび」で、管理栄養士を目指すことを決意する結(橋本環奈)(C)NHK

 【牧 元一の孤人焦点】NHK連続テレビ小説「おむすび」の1月17日放送回で、主人公の米田結(橋本環奈)が管理栄養士を目指すことを決意した。

 1995年の1月17日に阪神淡路大震災が発生。この震災が「おむすび」の物語の重大な要素になっている。

 制作統括・宇佐川隆史さんは「震災から30年を迎える日の放送で何を伝えるか…。私たちは、結が未来を向く日、新たなステージに向かうことを決意する日にしたいと考えました。これからの日本、これからの私たちの姿勢がそこに表れ、皆さまに届けばいいと思いました」と思いを明かす。

 今週の展開は密度が濃かった。結の妊娠が判明し、病院で管理栄養士の西条小百合(藤原紀香)と出会う。出産直後に東日本大震災(2011年3月11日)が発生し、育休から職場復帰へと向かう中で西条と再会し、心を動かす。

 もう1人の制作統括・真鍋斎さんはこの展開について「結が管理栄養士を目指すことは当初から決まっていましたが、その決意のタイミングをここにしました。東日本大震災が起き、結は自分が社会に対して何ができるのか考える。人間の力ではどうしようもないことでも、あきらめずに、少しでも社会を良くしていくために何をすればいいのか…。それを考えるきっかけにしました」と説明する。

 キーパーソンになったのは西条小百合。演じる俳優・藤原紀香は朝ドラ初出演だ。

 真鍋さんは「藤原さんは存在そのものに安心感、明るさがあります」、演出の工藤隆史さんは「藤原さんのお芝居を見ていて、その明るさが結に良い影響を与えると感じました」と配役の妙味を明かす。

 結は専門学校の同級生・湯上佳純(平祐奈)が被災地で経験した話にも影響を受ける。管理栄養士を目指すことへの道筋は能動的ではなく受動的な面があった。

 工藤さんはこの展開の演出について「結の感情が動いていることが客観的に分かるように相手の芝居を作っていくことを意識しました。橋本さんは受けの芝居が優れていて、相手の芝居が変わるとご自身の芝居も変わる。相手が影響を与える芝居をすれば自然と感情が動く。それを意識しました」と語る。

 今週は結の決意が大きなテーマだったが、妊娠してからの様子の変化という見どころもあった。印象的だったのは、14日放送回で、病院で夫・翔也(佐野勇斗)と対話するシーン。翔也が「何があっても結も子供も守っから」と伝えると、結は柔らかな笑みを浮かべ「違うやん。2人で一緒に守るんやろ」と返した。

 工藤さんは「あの場面に、今まで見たことがない橋本さんの表情が出ました。撮影前に特に『母親だから』という話はしていないので、ご自身でコントロールしていたのだと思います」と、その芝居をたたえた。

 ◆牧 元一(まき・もとかず) スポーツニッポン新聞社編集局文化社会部。テレビやラジオ、音楽、釣りなどを担当。

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