[SSインタビュー] 韓国の“やまとなでしこ”スエ、「私は女神ではありません」
THE FACT JAPAN / 2013年8月22日 18時19分
[スポーツソウルドットコム|キム・ガヨン記者] “たおやかだ、親切だ、気立てがいい”という修飾語が本当によく似合う女優がいる。女性らしい表現が最も似合うその女優は、スエ(33)だ。彼女の顔には、二重まぶたのない大きな目、高く立っている鼻筋、ふっくらとした唇など、クラシカルな雰囲気が充満している。音声さえも普通の女性よりも低くて静的だ。そのため、スエは“古典的な美人の基準”と呼ばれてきた。
しかし、彼女が務めた役は今まで女性らしいものはなく、さらに簡単に演じるキャラクタでもなかった。デビュー作以来、いくつかの作品で女性美に満ちていたが、ある瞬間にルートを変えて複雑で深い感情の演技を見せ始めた。映画「深夜のFM」(2010年)、SBSドラマ「アテナ:戦争の女神」(2010年)、「千日の約束」(2011年)、「野王」(2012年)まで、スエの作品世界は複雑で多彩だ。14日封切りした映画「風邪」が、彼女の感情演技の中でも頂点に立つ作品になりそうだ。子供を持つシングルマザー、命危ない災害など、悪状況に置かれた“インへ”を演じたスエ。猛暑の夏のある日、ソウル・鍾路区(チョンロ・グ)三清洞(サンチョン・ドン)のあるカフェでスエと会った。しっかりした口調が印象的だったスエを<スポーツソウルドットコム>がインタビューした。
◆「スエに母性愛はあるのでしょうか?」映画「風邪」は、ソウルに近い地域に未知のウイルスが広がって発生する事件を描いた災難映画だ。スエは一人の子供の母であり、ウイルスの治療方法を探さなければならない感染症外科専門医役を演じた。大きなスケールの災難映画「風邪」でスエは、走って、倒れて、転がることを繰り返した。ちょっとした風にも飛ばされるようなほっそりした体つきのスエ。昨年、猛暑が猛威を振るった映画現場で、スエは厳しい現場をどのように走り回ったのだろうか。
「走る場面が多かったんですが、暑さ以外は肉体的に大変なことはなかったんです。元々体力のために色々鍛えています。体力管理はやはりご飯です。三度の食事をちゃんと食べようとしていますよ。ご飯ほど良いのはないんですね(笑)。外で見ると「風邪」は、肉体的に難しい映画に見えますが、実際には感情的な面で非常に難しい映画でした。キム・ソンス監督があきれてしまうくらいたくさん質問しました。私の質問連発で、監督に嫌われているかも(笑)」
スエの言葉通り、彼女が引き受けたインへ役は、体力の消耗よりも感情の消耗が大きいな人物。ウイルスに感染した自分の子供を守るのか、医者としての本分を尽くすかという岐路に立ち、爆発的に母性愛を発揮する。スエはまだ結婚していないシングルだが、誰よりも多くの人妻演技をしてきた。映画「深夜のFM」に続き、「千日の約束」、「野王」まで複数の作品でさまざまな母親役を演じた。しかしスエは、やり続けても難しいのが母性愛を表現する演技だと吐露した。
「もちろん難しかったんです。結婚もせず子供も産んだこともない私が、母性愛を表現するのは簡単なことではありませんでした。それでオファーを断ったこともあります。考えてみると、誰を愛する心は必ず母と子の関係ではなくでも一脈相通じるものがあると思います。特に、そのような緊迫した状況であればなおさらのことだと思います。母性愛の演技より、子供に対する話し方や手の動き、手の取り合う姿や会話のトーンなど、細かい部分で母ではないということをばれるのはないかと心配しました。それで最初に撮影する時はNGもたくさんしてしまいましたよ。撮影中盤からは安定的にいったと思いますが、映画の中でどうしてもばれる場面があるのではないかと…恥ずかしいですね(笑)」
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