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照ノ富士が引退会見、思い出の一番は「もう一度取った序二段の相撲」師匠「横綱昇進、ある意味奇跡に近い」と称える

TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2025年1月17日 14時29分

TBS NEWS DIG

現役引退を表明した横綱・照ノ富士(33)が17日、両国国技館で行われた引退会見で決断に至った理由や現在の心境などを明かした。

師匠の伊勢ケ浜親方(64、元横綱旭富士)とともに会見に出席した照ノ富士は、冒頭で「私、照ノ富士は現役を引退し、年寄り“照ノ富士”として今後、後進の指導に尽力してまいりたいと思います。現役中たくさんの方に支えていただき本当にありがとうございました」と挨拶。

「これ以上この中途半端な気持ちと体で土俵に立つべきじゃないなと思い、引退することに決めました」と決断に至った経緯を明かし、「14年間本当に激しい相撲人生だったかなと振り返って思います」と現在の心境を口にした。

今場所の初日で黒星を喫したあと伊勢ケ浜親方のもとへ向かい「もう1回負けたら自分の中で引退したい」と伝え、家族にも初日の夜に引退の話をしたという。2日目から連勝したが、4日目で翔猿に敗れ、前日の5日目は休場した。

伊勢ケ浜親方は「やることは十分やってきたと思うんで、本人が辞めるっていうことになれば、それはそれで尊重して」と労いの言葉をかけた。照ノ富士は23歳で大関に昇進した後、ケガで序二段まで番付を落とすも、2021年名古屋場所後に横綱の地位に。師匠も「やっぱり横綱に昇進したこと自体がある意味奇跡に近い状態」とその不屈の精神を称えた。

“思い出に残る一番”を聞かれると「そういう相撲はあんまり浮かばないんですけど、あえて言えってなると本当に序二段に落ちて、一番最初に序二段の土俵でもう1回取った相撲じゃないかな」と明かし、復活の起点となった一番を挙げた。会見を終えると、駆け付けた長男の照務甚(てむじん)くんら家族から花束が贈られ、笑顔をみせた。

照ノ富士はこれまで10回の優勝を果たし、通算成績は523勝275敗231休。三賞は殊勲賞、敢闘賞、技能賞を各3回獲得した。

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