“考える手”がモノとの距離を計測。阪大発スタートアップ「近接覚センサー」をロボットへ搭載
Techable / 2022年8月16日 8時0分
ロボットで物体をつかむ場合には「視覚センサー」「触覚センサー」が用いられますが、視覚センサーには推定誤差や死角があり、触覚センサーは触れるまで物体を検出できないといった問題があるようです。
そんななか、株式会社Thinker(以下、Thinker)は、物体との位置関係を触れずに検出する「近接覚センサー」をロボットハンドへ搭載することを提案。2022年9月末頃にサンプルの提供開始を予定しています。
瞬時にモノの大きさや形状を把握大阪大学基礎工学研究科システム創成専攻小山佳祐助教(以下、小山氏)の技術をもとにしたThinkerの「近接覚センサー」は、対象物との距離と傾きを同時に計測するセンサーです。
瞬時にモノの大きさや形状を把握するほか、ビジュアル情報として捉えづらい死角部分や透明物質、鏡面を計測。
独自の高速・高精度AI技術と組み合わせることで、従来の産業用ロボットでは難しいとされていた現場に応じた臨機応変なピックアップや、ティーチング負担の軽減を可能にします。
確実に物体をつかむことができるロボットで物体をつかむ際には一般的に「視覚センサー」「触覚センサー」が活用されているといいます。
しかし、「視覚センサーには推定誤差や死角がある」「触覚センサーは触れるまで物体を検出できない」などの課題があり、確実で高速な把持が困難になるとのこと。
こうした課題を受け、小山氏は「近接覚センサー」を用いる把持戦略を提案しました。
近接覚センサーにより、視覚センサーの推定誤差や死角による情報の欠落を補うことが可能に。さらに、近接覚センサーの情報をもとに物体をつかむ姿勢をあらかじめ調整することで、確実に物体をつかむことができるようになります。
協働ロボットの導入・普及をめざす2022年8月に設立されたThinkerは、近接覚センサーを活用してソリューション提案や開発支援、プロダクト開発・販売などをおこなうスタートアップです。
同社はファーストステップとして、まずロボットハンドへの近接覚センサーの搭載を提案。
独自のAI技術との組み合わせにより、バラ積みされていたり、形が不揃いだったりするモノを、みずから感知して、考えて、ピックアップできる協働ロボットを実現し、現場への導入・普及に取り組むといいます。
なお、サンプルの提供開始は今年9月末頃を予定しています。
PR TIMES
小山佳祐公式サイト
(文・Haruka Isobe)
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