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大型主流の米マーケットに新旋風? 電動ミニトラック「TELO」開発中

Techable / 2024年3月27日 8時0分

米メーカーの車といえば大型のものが多い中で、カリフォルニア州サン・カルロスのスタートアップTELO(テロ)が現在開発を進めているのは小型のピックアップトラックだ。しかも現代のニーズに合わせて、二酸化炭素を排出しない電動車。

街中で路駐場所を簡単に探せそうなサイズ感で、加えてモジュール式の設計を採用している。用途に応じて5人乗りのトラックから、荷台を座席に変更して3列8人乗りにすることができ、開発元は「世界で最も効率的な電動トラック」とうたっている。

「クーパー」サイズの小型トラック

TELOトラックは昨年発表された。ウェブサイトでTELOは、トヨタ自動車が北米で製造・販売するピックアップトラック「タコマ」の性能、テスラ車のような航続距離、そしてミニの「クーパー」ほどのサイズを合体させたものと説明している。

まず規格をみると、全長約386センチというのは確かにクーパーとほぼ同じだ。高さはクーパーを上回る約167センチ、幅は約185センチとトラックにしては控えめ。都市部で乗り回しても邪魔にならなさそうなコンパクトさだ。

8人乗りのミニバンにも

他の車と違ってユニークなのは、設計を変更できることだろう。トラックとして使う場合は5人乗りだが、後部に座席を1列(3席)加えることも可能。アウトドア好きな人であれば自転車やサーフボードを乗せて遠出したり、普段使いではミニバンのように大人数で街乗りに使ったりと用途は広そうだ。

また、電気自動車(EV)で気になるのはフル充電で走行できる距離だが、開発元によると、106kWhのバッテリーを搭載し、航続距離は約550キロとなっている。

バッテリーは急速充電に対応し、残量20%から80%まで充電するのに20分しかかからないとのこと。充電ステーションさえ確保すればガソリン車感覚でドライブできるかもしれない。

その他のスペックとしては、静止した状態から4秒で時速96キロに達し、最高速度は時速約200キロ。センサーで衝突などを回避する高度な安全機能も搭載する。

テスラ共同創業者も参画

気になるお値段は4万9999ドル(約750万円)で、Business Wireによるとすでに2500件を超える予約が入っているという。

発売日は未定ながら、生産開始に向けてTELOはこのほど540万ドル(約8億円)の資金を調達したと同メディアが発表。同時に、テスラの共同創業者であるマーク・ターぺニング氏が取締役として加わったことも明らかにした。

テスラといえばこの業界のパイオニア的存在で、EVの浸透に一役買った。TELOがターぺニング氏の知見を生かしつつ、最先端の技術と消費者のニーズをどうプロダクトに反映させ、競合他社といかに一線を画すのか。EV市場の新規需要の開拓にも注目が集まる。

参考・引用元:
TELO
Business Wire

(文・Mizoguchi)

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