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那須川天心「ベルトを控室に忘れた」 初タイトル獲得もまさかの凡ミス、流血の傷は縫わず「拒否した」

THE ANSWER / 2024年10月15日 13時42分

タイトル獲得から一夜明け、都内で会見に出席した那須川天心【写真:浜田洋平】

■都内で会見

 ボクシングのWBOアジアパシフィック(AP)バンタム級新王者・同級1位・那須川天心(帝拳)が15日、ボクサー転向後初のタイトル獲得から一夜明け、都内で会見した。前夜は東京・有明アリーナでの王座決定戦で同級2位ジェルウィン・アシロ(フィリピン)に3-0の判定勝ち(98-91×2、97-92)。せっかく獲得したボクシング初のベルトを控室に忘れたことを明かした。

 那須川は前に出てこず、アマ200戦以上の経験のある相手に攻めあぐねたが、徐々にリズムをつくった。見せ場は9回、左ボディーストレートで先制ダウン。再開後も攻勢を強め、反撃に出る相手をいなした。最終10回は偶然のバッティングで左目上から流血。粘る相手に勝ち切った。

 この日は「一個のベルトとして獲れてよかった。ただ、目指しているのはここではない。ベルトの重みを持ちながら次に進みたい」とし、テープを貼った傷について「縫ってはいない。縫った方がいいよと言われたけど拒否しました。痛いので。様子を見ながら判断したいけど、驚異的な回復に期待したい」と笑った。「傷は格闘家っぽい。憧れでした(笑)」。KOできなかったという周囲の指摘も受け止めた。

「いろんな種類の反響があった。若い人、最近ボクシングに転向して見ている人もいる。おめでとうもあれば批判も多い。いろんな声があっていろんな人を巻き込んでいいなと思う。賛否両論ある。練習通りにはなかなかいかないし、相手も足を使ってポイントを獲ってくる。思っていたよりやりづらかったけど、しっかりポイントを獲って勝てたのはいい経験。もっとやれることはあった。結果論ですが、よりボクシングが好きになった。奥深い。体を動かしたいし、さっきもシャドーをしていた」

 しかし、試合後は「ベルトを控室に忘れた」と苦笑い。「申し訳ない」とトレーナーに持ってきてもらったという。

 浜田剛史代表は「非常に当たりにくい相手。KOはできなかったけど、ああいう相手を経験できてよかった」と評価。「今後はもっと良い組み立てができるようになると思う」と期待した。

 格闘技戦績47戦全勝(キックボクシングは42戦)でボクシング転向し、5戦目で地域タイトル初挑戦だった。バンタム級の4つの世界王座はWBAに堤聖也、WBCに中谷潤人、IBFに西田凌佑、WBOに武居由樹が就き、日本人が独占。前夜は武居、西田がリングサイドから観戦した。那須川はWBA3位、WBC3位、WBO12位につけ、今回の勝利で世界挑戦に一歩前進。来年中の世界挑戦を描く。

 毎試合が大型興行。5試合を終えて自身を取り巻く環境の変化を実感した。

「キックも、総合格闘技もやったこともあるけど、ボクシングのファン層が違う。お客さんの圧が強い気がする。マイクでハッピーなことを言っても引っ掛からない。拾われないし、シーンとなる(笑)。自分のことをあまり見ていなかった層が見てくれていると思う。

 一番はタクシーに乗った時に結構年上の方ですけど、ほぼ声を掛けられるようになった。そういう層に知られる、違った層に見てもらえてると感じる。そこにどう向き合うかが大事。あとは若い子。小さい子も巻き込んで熱を生むのが大事。業界を盛り上げたい」

 課題が多い試合に「いい経験。今回がいいきっかけになる」と繰り返し、前向きに捉えた。(THE ANSWER編集部)

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