配信ドラマの影響で関ケ原町にも…岐阜に泊まる外国人旅行客が急増 中国の“春節”でさらなるフィーバー訪れるか

ニュースONE

　2024年に日本を訪れた外国人旅行客は推計でおよそ3687万人と、過去最多となりました。中でも、岐阜県を訪れる観光客は急増していて、これまでも人気だった高山市に加え、「関ケ原町」が注目を集めています。

■急増の岐阜県 2024年1～10月だけでコロナ前を上回る184万人

　雪に覆われた合掌造り集落が美しい岐阜県白川村ですが、やはり目立つのは外国人観光客の姿です。

香港から：
「とっても美しいよ」

ドイツから：
「朝起きたら雪景色で、素晴らしいわ」

日本政府観光局によりますと、2024年に日本を訪れた外国人旅行客は推計でおよそ3687万人と、これまで最高だったコロナ前の2019年を500万人も上回り、過去最多となりました。

なかでも外国人旅行客が急増しているのが岐阜県です。県内に宿泊した外国人旅行者は、2024年10月までの数字で、過去最多だった2019年の1年間を大きく上回る184万6000人となっています。

1月29日からは、中国でのべ90億人が移動すると予想されている旧正月＝春節の大型連休が始まります。2025年の海外の人気の旅行先の1位は日本となっていて、東海地方にも多くの観光客が押し寄せそうです。

■なぜ？岐阜県で「関ケ原町」が人気に…背景に『ドラマ』

　岐阜県では、白川郷や金沢などにも足を伸ばしやすい上、古い町並みで知られる「高山市」のほか、天下分け目の戦いの舞台となった「関ケ原町」が意外な人気スポットとなっています。

「岐阜関ケ原古戦場記念館」では17日、韓国から来た観光客の姿もありました。記念館では、戦国時代の展示物や武将になりきれるコーナーもあり、2024年度は外国人向けのパンフレットの配布数が前年の2倍になっているということです。

韓国人観光客：
「日本の歴史に興味があり、勉強していました。（シアターの）映像がとても素晴らしかった」

さらに、追い風も吹いています。真田広之さんが主演・プロデュースし、ゴールデングローブ賞の作品賞などを受賞したドラマ「SHOGUN将軍」では、関ヶ原の戦い前夜を描いていて、海外からの注目も急上昇しています。

中国人観光客：
「ドラマを去年見た。中国の歴史と違いもあり、面白い」

岐阜関ケ原古戦場記念館の梅本雅史副館長：
「貴重な史跡等が残っている場所ですので、興味のある外国人のお客さまにもいっぱい来ていただきたいなと思っています」

まもなく春節で、さらなる関ケ原フィーバーは訪れるでしょうか。

地元の人：
「インバウンドの影響はうれしいです、何がきっかけでも。よく調べて来られるなと思いますね」

地元の別の人：
「意外だね。いいんじゃないですか。大いに過疎地ですから、活気づけていただけるとありがたいですね」

■“ハブ戦略”が実った高山市 外国人の長期滞在が増える

　岐阜県を訪れる外国人旅行客の中でも、高山市に長期滞在する旅行者が増えているということです。

高山からは、外国人に人気の石川県金沢市や長野県の上高地にも高速バスで気軽に足を延ばすことができます。東京や京都・大阪などを結ぶ路線もあります。

地元は、高山を日本各地の観光のハブにしてもらおうと呼び掛けてきて、それが実ってきたといえそうです。