秋元司氏 衆院東京１５区補選で水上作戦 乙武氏ら落下傘ひしめく中で地の利を生かす

ボート遊説に繰り出した秋元司氏

衆院東京１５区補選（１６日告示、２８日投開票）に無所属での出馬を表明している元衆院議員の秋元司氏が１４日、江東区内でボート遊説に繰り出した。

夏日となったこの日、秋元氏の姿は区内の屋形船乗り場にあった。「江東区は水彩都市と言われるように非常に川に囲まれた街。江東区のマンションもリビングが川の方を向いている。自動車での街宣では届かない。川の方からベランダに向かって、演説すると今日はいい陽気なので、外に出ていらっしゃる方に直接声を掛けられる」（秋元氏）

江東区は荒川と隅田川に挟まれ、縦横に川や運河が流れている。選挙や政治活動時にボートを使うのは伝統的な手法で、秋元氏は２００４年に参院選で初出馬した時から活用しているという。

東京１５区補選には秋元氏のほかに立憲民主党の酒井菜摘氏、日本維新の会の金沢結衣氏、参政党の吉川里奈氏、日本保守党の飯山陽氏、つばさの党の根本良輔氏、参院議員で無所属の須藤元気氏、ファーストの会が推薦する乙武洋匡氏の８人が出馬を表明。さらにＮＨＫから国民を守る党も弁護士の福永活也氏を擁立し、９人による激戦となる。

江東区に縁がない落下傘候補が多いが、秋元氏は２０年近く活動して、隅から隅まで知り尽くしている。ボート遊説は選挙中も行う意向だが、既に天気予報を調べており、「選挙中、土日は雨が多い。今日が唯一の晴れだったのでやることにした。もしかしたらボート遊説は今日だけになるかもしれない」と天気も左右する貴重なカードで、先手必勝とばかりに地の利を生かした格好だ。