【阪神】今オフ待ち受ける「FAラッシュ」 坂本誠志郎が争奪戦になりそうな〝理由〟とは
東スポWEB / 2024年4月15日 5時4分
阪神・坂本誠志郎捕手(30)が14日に国内FA権を取得した。順調にいけば青柳、大山、糸原、原口などの有力選手も一気にFA権を手にする見込みだが、その中でも最も〝お値打ち感〟があり、複数球団での競合が予想されるのが坂本だ。捕手の起用法を巡る球界のトレンドの変化が〝市場価値〟を大きく引き上げることになりそうだ。
阪神はこの日の中日戦(バンテリン)に2―1で勝利。その試合前に報道陣の取材に応じた坂本は、プロ9年目にして手にした権利の行使について「(シーズンが)全部終わってから考えたい」と語るにとどめた。打者の意表をつく配球や、フレーミングの巧みさは多くの球界関係者が認めるところ。昨季は自己最多となる84試合に出場し、初のタイトルとなるゴールデン・グラブ賞も受賞した。
名実ともにセ界屈指の捕手へと成長した坂本だが、現在の年俸は7000万円。これはチームの日本人選手で11位以下とみられ、人的補償が発生しない「Cランク」の可能性が高い。
昨オフに山川が西武からソフトバンクにFA移籍した際には、鷹投の精神的支柱で大ベテランの和田がプロテクトリストから外れていたとみられる事態が発生し、球界は大きく荒れた。28人の枠で主力や功労者、有望な若手選手の全てをプロテクトすることは事実上不可能。だからこそ6000万円→4年総額10億円の大幅昇給を勝ち取った山崎(オリックス→日本ハム)のようなCランクの選手が、近年のFA市場では人気を集めるようになっている。
また、昨今は1人の絶対的捕手が全試合に出場するケースが激減。梅野、坂本を擁し球界の頂点に立った阪神だけでなく、巨人では大城卓と小林、オリックスでも森と若月など同様の起用法を採用している。つまり、優秀な捕手はどのチームも「何人いても困らない」存在だ。
仮に坂本が他球団に引き抜かれれば、次世代捕手の育成に悩む阪神の戦力は大幅にそがれることになる。今オフの阪神は「FAラッシュ」を控えているが、正念場の残留交渉を虎フロントは乗り越えられるか。(金額は推定)
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