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あのソース小分け容器「パキッテ」止まらぬ進化 製造元の夢は世界進出だった!

東スポWEB / 2024年6月9日 10時22分

「パキッテ」はホットスナックに欠かせない存在だ

コンビニでホットドッグを買った際に、「片手で割ってトマトソースとマスタードを出す容器」をもらったことはないだろうか。そんな小分け容器の正式名は、2つに割るイメージそのままに「パキッテ」だという。今回は製造元・株式会社ディスペンパックジャパンの池上大志氏、増子諒一氏を直撃し、容器としての魅力を存分に語ってもらった。

今でこそ調味料のイメージが強いパキッテだが、ルーツは食品業界ではない。

「当初は高所作業中に片手で開封できる消毒液の容器としてアメリカで開発され、その後弊社で食品用としての生産を始めました」(増子氏)

そして1986年の生産開始以降、パキッテはコンビニや給食を中心に販路を拡大。トマトソースとマスタードの組み合わせの他にもさまざまな組み合わせがあり、現在は2つの液体が出るタイミングをずらせる容器も用意していると池上氏は説明する。

「過去には『納豆のたれ&からし』を発売しまして。両方ともかけたい方には全部しぼってもらい、からしが苦手な方にはパキッと割っていただいたままにすれば、たれだけが出てくるという設計で提供していました」

現在は南足柄工場で45種、富士吉田で約80種の商品が生産されているが、その中には変わり種も存在していた。

「一時は介護現場のために『簡単ゼリーの素』を作ったこともありました。飲み込む力の弱いご年配の方に向けて、お味噌汁に混ぜてとろみを付ける商品を開発したんです」(池上氏)

「切り花の栄養剤や、超音波検査で使うゲル、ペット用のシャンプーもパキッテに充填したことがありますね。他にも特殊な例としては、マラソンランナーがすぐ補給できる栄養剤を詰めてほしいという依頼がありました」(増子氏)

もちろん食品用のパキッテも進化中。特に外食産業のニーズに合わせて内容物や容器の形状も変化しているという。増子氏は「最近はドリンクシロップの容器として使われるようになっています」と笑顔に。

「パキッテでコップにシロップに入れた後に、炭酸水を注いでドリンクにするという形式は増えました。ドリンクバーに入る数の上限を気にせずに、新たなドリンクを販売できるという点もパキッテの強みです」と新たな需要を語った。

また池上氏は「カルボナーラのパスタソース」のパキッテがあることを紹介。個包装で分量にばらつきがないため、常に同じ味で提供できることが重宝されているという。さらに驚くべきはベーコンやコショウも同梱していることだ。池上氏は「割った時により広い出し口ができる構造になっていますので、少し大きな具材にも対応できます。過去にはナッツ入りのチョコクリームも生産したことがありますよ」と自信をのぞかせた。

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