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「漢塾」伊藤優孝〝理屈を語っているようでは、勝負の世界では通じない〟【後編】

東スポWEB / 2024年7月28日 10時15分

その効果は鳳凰位(日本プロ麻雀連盟の最高峰タイトル)を3度獲得し、麻雀最強戦も連覇した瀬戸熊直樹をはじめ、女流桜花(同連盟の女流プロリーグ)を4度獲得した仲田加南ら、目に見えて表れた。

「紙一重の勝負の世界で斬られる痛みと斬られ方を知る。孫氏の兵法『彼を知り己を知り、天を知り地を知る』と同じで自分の限界がどこなのかを知ることができれば、致命傷を負わずに軽傷で済むこともいくらでもある。ボクシングなら相手からパンチを食らったとしてもクロスカウンターで仕留める感覚かな」

立ち上げてから23年間、漢塾は現在も継続している。まさに継続は力なりだ。

「桜井さんからはお前が弟子だなんて100年早えよとずっと言われ続けてきたけど、つい数年前『しょうがねえな』と、初めて認めてもらえたんだ。だから漢塾は死ぬまでやめるつもりはないんだよね」

日本プロ麻雀連盟の所属プロが1000人近くなった今、若手プロたちには伝えておきたいことがある。

「得意げに理屈を語っているようでは、勝負の世界では通じない。他人様に迷惑をかけず、ずるい戦い方をせず、弱い者いじめをしない。麻雀プロとして勝負の世界で生きていくと決めたのなら、生涯戦っていくための地運をしっかり育てていってほしいよね」

座右の銘は「雀義(じゃんぎ)を貫く」。

「弁護士になりたかったんで、もともと正義感は強かったんだ。だからノブレス・オブリージュの精神で、連盟をなんとかしようと誇りを持ってやってきた。俺たち1期生がいなくなったとしても、瀬戸熊たちがいるから大丈夫だと思っているよ」

現在、75歳。健康法は愛犬の散歩だという。

「再婚後に生まれた娘の希望でチワワを飼い始めたんだけど、これまで2匹看取ったんだ。もういいかなと思ったけど、犬のいない生活はやっぱり寂しいし、散歩もしなくなるから、3代目のチワワを迎えたんだよね」と死神の優は相好を崩した。

☆いとう・ゆうこう 1949年7月11日、秋田県生まれ。A型。日本プロ麻雀連盟副会長。主な獲得タイトルは第1期大阪カップ、第3・6期雀鬼会、第3期最強位、第6期雀魔王、第9期鳳凰位、第6・7期發王位、第4・6期麻雀マスターズ、第36期十段位他。“雀鬼”桜井章一が立ち上げた麻雀道場「雀鬼会」1期生でもあり、そこで学んだことを後輩プロたちに伝えるべく、2001年に麻雀道場「漢塾」を開いた。

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