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小林邦昭さん「最期の9日間」力を振り絞って参加した愛娘の誕生日会 新倉史祐が明かす

東スポWEB / 2024年9月15日 10時3分

小林邦昭さんの引退試合で泣きじゃくる長女・伶衣ちゃんと次女・彩花ちゃん(2000年4月、後楽園ホール)

【プロレス蔵出し写真館】初代タイガーマスク(佐山聡)との抗争で、〝虎ハンター〟といわれた小林邦昭さんが9月9日に逝去した。享年68。

小林さんは亡くなるまで5つのがんを患っている。大腸がん、肝臓がん、肺がん2つ、最後は膵臓がん。今年の春先、検査で引っかかり入院。東京女子医大では手に負えず、がん研を紹介された。しかし、がん研でも「もう手の施しようがない」と通告されてしまう。それでも医者は「年内は大丈夫」と親族に伝えていた。

さて、小林さんには2人の愛娘がいる。今から24年前の2000年(平成12年)4月21日、後楽園ホールで小林さんが引退試合を行った際、リングで花束を贈呈した。泣きじゃくる長女・伶衣ちゃんと次女・彩花ちゃんの姿を見て小林さんは涙を浮かべていた(写真)。

今年8月、次女の「家の近くに住んでもらって面倒をみたい」という願いに応え、小林さんは横浜の綱島から場所的にも新日本プロレス道場からそう遠くない次女の家の近所に引っ越した。

新日本で小林さんの後輩だった新倉史祐が小林さん、娘とのやりとりを明かした。

「(見舞ってから)アッという間だった。よく頑張ったよね。娘さんから『急に弱ってきた。食欲がなくて、なんにも飲まないし食べない』って連絡があったんで、(9月)1日に自宅に行きました。スーパーで6個入りのみかん、桃、ゼリーを買って。在宅看護師さんが家に来てて、小林さんに『なにか食べましたか? 食べないと薬が効きませんよ』って話してて、オレが『買ってきたみかん食ってください』って言ったら、小林さん『わかった』って、1個ペロッと食べてくれたんですよ。それで薬も飲んでくれました」と述懐する。

「あとで娘さんから連絡があったんで『起き上がって話したんだよ』って伝えたら、『えぇー!』って。『私たちが行ったときは起きようとしないんですよ』って驚いてました」

翌日(2日)次女の誕生日会があり、小林さんは体力を振り絞り、休み休みではあるが徒歩で次女の自宅へ向かった。そして、(ケーキの)生クリーム、フルーツなどを口にした。

4日、西村修が見舞いに訪れ、6日に小林さんは緩和ケア病院に入院することとなった。8日朝、一時、血圧が下がり呼吸も荒くなって心配される状況だったが、この日はなんとか持ち直した。

9日、長野から小林さんの姉妹が上京した。その姿を目に焼き付けようと、小林さんは目を開け、なんとか起き上がろうとした。しかし、呼吸が早くなり、血圧も下がり始めた。そして午後8時前、親族と愛娘に見守られ、静かに目を閉じた。

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