SKE48が全国ネットの歌番組に出演するために「必要なこと」は…藤澤信義オーナーを直撃

――前々作「好きになっちゃった」も含めてこれだけの高セールスを記録しているのに、全国ネットの歌番組に出演できていないのは、あまり例がない

藤澤 メンバーからも悔しいという話は、直接聞きました。その言葉には説得力がありましたから、全社の会議で共有をしています。（ＫｅｙＨｏｌｄｅｒグループには）テレビに関係ある部署もある。ドラマやバラエティーを作ってる会社もありますから、その辺も総力でやろうよという話をしましたね。他にもメンバーの中にはステージのランウェイを歩くことを夢にしている子たちもたくさんいます。「Ｒａｋｕｔｅｎ ＧｉｒｌｓＡｗａｒｄ」というファッションイベントの出演枠を取り、ランウェイを歩くという夢をかなえたりしています。

――ＳＫＥファンの間からは「テレビに出なくてもＣＤが売れるので、何もしなくていいと思っているのではないか」とテレビ局へのプロモーションを行う所属レコード会社（エイベックス）に対する不満の声も出ている

藤澤 レコード会社の仕組みっていうのは、僕はあまりわかってないんですけど、ただ（歌番組への出演には）レコード会社の力が結構、重要だというのは聞いています。高田さん（ＳＫＥ４８の運営会社である株式会社「ゼスト」社長）がエイベックス出身なので、ちょっと言いづらいところはありますけど、客観的に経営陣がエイベックスについてどう思ってるのか。例えばゼストに所属するロックバンドのＮｏｖｅｌｂｒｉｇｈｔは他のレコード会社（ユニバーサルミュージック）じゃないですか。そういうところと比べてどうかっていうのを、しっかりと比較して判断することになるんじゃないかなと思います。もしエイベックスの協力が足りないなら、それはそれで見直すべきじゃないかなというふうに思います。まずは検証をちゃんとしなきゃいけないかなと思いますけどね。

☆藤澤信義（ふじさわ・のぶよし） １９７０年１月１７日生まれ。岐阜県出身。東京大学医学部卒業。東証スタンダード上場企業「Ｊトラスト株式会社」代表取締役社長。Ｊトラストの持分法適用会社である「株式会社ＫｅｙＨｏｌｄｅｒ」が１９年３月にＳＫＥ４８を３０億円で買収し、実質的なオーナーとなった。