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WWFで強烈インパクト残した新崎人生の近況とムタ戦の「真実」

東スポWEB / 2024年10月13日 10時0分

卒塔婆をくわえたムタ(右)は破片を白使に突き刺した(1996年4月、東京ドーム)

【プロレス蔵出し写真館】新日本プロレス、東京ドーム大会で究極の〝魔界〟対決が行われたのは今から28年前の1996年(平成8年)4月29日のことだった。

〝魔界の住人〟グレート・ムタVS新崎人生〝白使〟の一騎打ちだ。白使は参戦中だった、米国の最大団体WWF(現WWE)から一時帰国し、このおどろおどろしい試合に臨んだ(写真)。

新崎はWWFが日本でマニアツアーを開催した94年5月、日本人枠で出場した。専門誌「ゴング」の竹内宏介社長から推薦されたものだった。

インパクトを与えるため、全身に写経を入れた〝耳なし芳一〟スタイルに変身。大阪城ホールのジ・アンダーテイカー戦がWWF副社長J・J・デュランに絶賛され、スカウトされた。試合後、マスコミを集めて会見を開くという異例さだった。

まったくしゃべらないキャラだった新崎は「心はみちのくにあり」の言葉を残して渡米。日本人男子レスラーとしては〝蒙古の怪人〟キラー・カーン以来のWWF参戦となったのだ。

同年11月28日、新崎は白使(ハクシ)のリングネームでマネジャーの信者(佐藤昭雄)に先導されニューヨーク州ポキプシーのTVマッチに初登場した。お遍路スタイルの白使に最初こそ不思議そうに眺めていた観客だが、試合が終わると大歓声で歓迎した。

白使は翌29日も同所で同じ相手リノ・リギンズを一蹴。この日はバックステージで信者とのツーショットが撮影されたのだが、なにがおかしかったのか、白使はカメラマンに笑顔を見せた。素の新崎が垣間見えた。

さて、ムタ戦で白使は「愚零闘武多」と書いた卒塔婆を持参し、それを鉄柱にくくり付けた。毒霧で威カクするムタの首を白帯で絞め上げた白使だったが、エプロンに立ったところに体当たりを食らってフェンス外の記者席まで吹っ飛ばされてしまう。

ムタは鉄柱にくくり付けてあった卒塔婆を叩き割り白使の後頭部、額に突き刺した。血で染まった白使の首に白帯を巻き付け首つりの刑。白使の血を〝インク〟にして卒塔婆に〝死〟と書いて悦に入るムタ。トドメとばかり雪崩式フランケンシュタイナーを決めるもカウント2・9ではね上げる白使。

念仏パワーボムで反撃し、ムタをリフトアップした白使だが毒霧を浴び、最後はムーンサルトプレスで3カウントを奪われた。

ムタはマットに沈んだまま動かない白使の腹の上に〝死〟と書いた卒塔婆をそっと置いた。

白使は「修行が足りない。近日中にアメリカに戻りWWFと契約を打ち切って巡礼の旅に出たい」と語った。

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