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【箱根駅伝】青学大・原監督 マラソン強化めぐり…日本陸連に舌鋒「もっと現場に下りてこないと」

東スポWEB / 2024年12月17日 6時14分

ロングインタビューに応じ、熱弁をふるった青学大・原晋監督

名将が描くビジョンとは――。来年1月2、3日に行われる東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)で、青学大の原晋監督(57)が2年連続8度目の総合優勝に自信をのぞかせている。今回の単独インタビューでは、先行逃げ切りを図るレースの展望や、主要区間の配置選手を明言。さらにはOBの活躍を通して感じた箱根駅伝の意義、4年後のロサンゼルス五輪に向けてマラソンの強化を進める日本陸連の問題点、スポーツ界を巡る改革案にも言及した。

――出雲駅伝、全日本大学駅伝はともに3位だったが、前向きな言葉が目立っている

原監督(以下原)箱根を逆算して考えたら、夏合宿のトレーニング自体は走り込みが中心になってくるので、出雲の短い区間に対応し切れないのが現実的なところ。出雲、全日本大学仕様のトレーニングも多少は入れ込んでいるが、あくまでも箱根に合わせたトレーニングの流れの中でやっている。2戦ともに全くレースに絡むことなく負けたのであれば危機的状況だが、一応ベスト3に入って、一時は先頭にも立っているので、決して悲観的には思っていないです。

――順調に調整が進んでいるという箱根駅伝のプランは

原 前半の1、2区の早い段階から先頭に立って山上り決戦に入る。5区にタスキを渡す時点で2分以上は差をつけて、若林(宏樹、4年)にタスキを渡したい。それで3分以上のリードを奪って、復路は楽に(ゴールの)大手町に帰ってきたい。コンディションが整っていけば、10時間40分切りを目標にやっていきたい。それぐらいのポテンシャルは10区間の選手たちが持っている。ダントツにぶっちぎり優勝したいですね。

――区間配置はどう考えているのか

原 だいたいの大枠のところでは、2区は黒田朝日(3年)かな。コースの適性が彼にばっちり当たっているので。5区の山上りは若林、山下りの6区は野村昭夢(4年)で、この3人については、ほぼほぼ確定的なところで考えている。あとは荒巻(朋熙、3年)、鶴川(正也、4年)、太田(蒼生、4年)を往路でどう使っていくか。この3人の直前の状態を見て、25~26日ごろに判断していくような流れになると思います。

――12月1日の福岡国際マラソンでは、青学大OBの吉田祐也(GMOインターネットグループ)が日本歴代3位の2時間5分16秒で優勝した

原 そもそも論で、日本人の戦える領域はマラソンしかないと思っている。今回の吉田祐也でも2時間4分30秒が切れると思っているし、近い将来には間違いなく3分台も出る。そうすると、十分マラソンで世界と戦えるレベルになってくるのでは。マラソンはコツコツ努力していく下地が必要で、マラソンのスピード強化のためにはハーフマラソンの余裕度を上げなければいけないが、箱根駅伝というコンテンツを利用して、ハイペースで約20キロを走るレースをしている。箱根駅伝は長い距離を走るベースにプラスで、マラソンの中間地点の余裕度を上げるハーフマラソンの強化にもうってつけなんですよ。

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