【オートレース】メガネの超大物新人・浅倉樹良「どこを走っても強いのはかっこいい。それを目指しています」
東スポWEB / 2025年1月2日 11時9分
今やオートレースの顔である鈴木圭一郎、青山周平の2トップ。この鈴木にしてもできなかった青山の記録を打ち破った新人がいる。それが浅倉樹良(じゅらん、25=伊勢崎、37期)だ。オートレース史上デビュー最速優勝、初戦から13連勝――。これまで誰もが成し得なかったことを次々と達成した。メガネをかけた異色な風貌の超大物新人は、さらに歴史を塗り替えるか。激動の2024年と、未来輝く25年について熱く語る。
2024年1月25日、伊勢崎でのデビュー戦で初勝利を挙げ快進撃が始まった。その節の4日間開催、2節目の3日間開催と全勝。新人選手は3節目から優出権利が与えられ、その3節目で3連勝の完全V。4節目も3連勝のパーフェクト優勝。デビュー22日目での優勝と13連勝は地元の大先輩・青山周平を抜く新記録となった。
「(最短優勝は)奇跡です。実感もあまりなかったし、記録を意識していたらできなかったと思います。それにハンデ位置も優しかった。連勝は10連勝を超えてから青山さんの記録は少し意識しましたが、自分の走りをすればと思いました。ただ青山さんは優勝戦のFで記録は12連勝になったけど、実際は14連勝しているし、相当すごい。記録だけいえば肩を並べられたので、そこだけでもうれしい」
先輩に敬意を表すが、鮮烈な登場だったことは間違いない。「名前を売れたかな。話題づくりになれたのが一番うれしい。オートレースに振り向いてくれる人が増えてくれたら、という思いがあるので、いいことできたなという感じ」。オートレース業界のことも考え新人選手らしからぬ意識の高さがある。取材でも笑顔を絶やさず「新人なんであまり言えないけど、明るくボートレースのような雰囲気の方が楽しいと思います。お客さんがいないと成り立たない業界です」。
インパクトは見た目にもある。常にメガネを愛用、レーサーとしては異色だ。36期選手候補生の募集から応募資格が一部変更、視力で裸眼0・6以上だったのが矯正視力1・0以上という条項が追加され、門戸が開いた。
「資格が緩和されたのを知って受けました。養成所は楽しかった。それまでロードのレースに出ていましたが、サーキットに行くというところからガソリン代、タイヤ代、バイクのパーツ代と大変でした。養成所はタダ(笑い)。朝から乗りっ放しでいい。なんて幸せなんだと。みんな何が苦しかったのかが分からない。ほぼ天国でした」
つらさ、苦しさを感じないというのも珍しい。
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