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「東京は強者の街」自分の終の棲家をどうするか早めの判断を…森永卓郎氏が“警告”

東スポWEB / 2025年1月23日 14時2分

森永卓郎氏

久しぶりに数日間寝込んでしまった。直接の原因は、階段を「駆け上がった」ことだ。

1月10日の血液検査でCA19―9という腫瘍マーカーが正常値上限の百倍以上に爆上がりしていた。そこでCT画像を撮影すると、腹膜播種が大きくなっている。医師は、ガンの本格的な転移が始まっている可能性が高いという。そこで、1月13日にトカイナカの自宅で訪問医と今後の対処の相談をすることになった。

そこで私は地下鉄淡路町の駅に向かい、階段を下りたのだが、普段使わない駅だったので、入り口を間違えた。そこにあったのは、私の乗る地下鉄とは反対方向の新宿方面行きだった。仕方がないので、私は反対方向のホームに向かうため、一度アンダーパスを降りたのだが、そこに待ち受けていたのは、30段を超えてそびえたつ上り階段の壁だった。普段なら、それを10分以上かけて、一段ずつ上がるのだが、そんなことをしていたら、医師の訪問に間に合わない。私は駆け上がった。たったそれだけの無理で、私は寝込んでしまったのだ。

トカイナカの駅は、ほとんどにエレベーターとエスカレーターがある。しかし東京は階段だけという駅が多い。出入口の数が多くて、設置場所の余地もあまりないからだ。

改めて考えると、東京は強者向けにできている。私は、妻に運転してもらって、ちょっとした買い物や外食に出かけるのだが、東京都心部ではそうはいかない。駐車場のない店が多く、コインパーキングは数時間停めただけで、何千円もとられてしまうからだ。

経済的にもそうだ。確かに一流レストランや小劇場など、キラキラしたエンターテインメントは、東京でしか手に入らないものが多い。ただ、そうしたメリットを受けられるのは、お金のある人だけだ。年金生活に入って、財布が弱ってきたら、とても暮らせない。

私は昨年まで、まさか自分が「要介護3」になるなんて夢にも思わなかった。自由診療の医療費負担で、毎年1千万円以上預金が減っていくとも思っていなかった。

ただ、体と財布が突然「要介護」になる可能性は誰にでもある。それどころか、そうなる可能性は、それなりに高い。だからこそ、事前の準備が重要だ。その意味で、特に大都市中心部に住む人は、自分の終の棲家をどこに置くかを早めに判断したほうがよいと思う。

あくまでも本人の人生観の問題だが、私は早めにトカイナカに生活拠点を移しておいて、本当によかったと考えている。

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